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三行書評 第39回

2002.2.25

 五つ星が満点。

橋口譲二
『17歳』
(角川書店ISBN4-04-851122-X)
お薦め度 ★★
あらまし 1987年から88年にかけて、全国の17歳101名を取材してその全員を掲載した写真集。本書は1998年の復刻版で、原著は1988年刊の『十七歳の地図』(文藝春秋)。
コメント みんなしっかりしてるんだよね。僕が17歳のときはボーッとしてたような記憶しかないのだけれど。
橋口譲二
『17歳の軌跡』
(文藝春秋ISBN4-16-356550-7)
お薦め度 ★★★★★
あらまし 上記写真集に載った被写体の12年後を追った――もちろん全員ではなくて38名だけの――インタビュー集。なので、二段組511ページという大部になっている。
コメント 久々ぐりぐりの◎。面白かったなぁ。12年という歳月が与えた「奥行き」と「幅」がひしひしと伝わってくる。思うところが多すぎて(消化不良も含めて)きちんと書けないや。でも、★★★★★。
本川達雄
『ゾウの時間 ネズミの時間』
(中公新書ISBN4-12-101087-6)
お薦め度 ★★
あらまし 「本書はサイズからの発想によって動物のデザインを発見し、その動物によって立つ論理を人間に理解可能なものにする新しい生物学入門書であり、かつ人類の将来に貴重なヒントを提供する」(見返しから)
コメント 1995年以来70万部以上を売っているというベストセラーだが、これを読んだ人はほいほい理解できるのかな? 万人向けと言えるほど簡単ではないように思えるんだけど。実際生物学に関する素養がないまる三にとってはかなり難しかったぞ。と言うか、(物理と違って)事の重大さを理解できないから驚けないのだ。そういう自分を棚に上げて★★。