2002.3.23
今日はメディアリテラシーの話。
メディアリテラシーという言葉を恥ずかしながらつい最近知った。知ったばかりの言葉は誰かに教えたくなってしまうので、ここでちょっと説明します。literacyというのは「読み書き能力」とか「識字率」のことです。これがメディアとくっつくと、メディアが伝えた内容を読み解く能力を指すそうです。知ってました?
22日の『ニュース10』のトップニュースは「辻元清美衆議院議員(社民党)の元政策秘書兼任問題」だった。
鈴木宗男議員のときを思い起こすと――
「海外出張に特定の外務官僚が同行している」として、石井一議員(民主党)が両者の関係を予算委員会で質問したのが2月12日。14日には佐々木憲昭議員(共産党)が、いわゆる“ムネオハウス”について質問した。にも関わらず、『ニュース10』は3月4日になって初めて報じた(外務省から報告書が発表された日であり証人喚問が決まった日でもある)。
ところが今回の辻元議員に関しては、週刊誌が報じた――証人喚問が決まっていない――段階でのトップニュース扱いである。
つまりこれらから分かることは、NHK総合『ニュース10』は与党自民党寄りである、ということだ。逓信委員会に予算決議を握られているのがその理由というのは僕の憶測である。
念のために付け加えておきますけれども、辻元議員を盲信しているわけではありません。シロだろうとクロだろうと、ハッキリして欲しいだけです。
22日19:30からの『放送記念日特集 世界のメディアは“新しい戦争”をどう伝えたのか』も見た。なかなか興味深かったけれど、「自分のことは棚に上げて……」という姿勢が気になった。BBCやCNNやアルジャジーラに関する検証ばかりで、「私たちNHKは……」という視点がまったく欠落していたようだ(国際部長が登場していたけれど免罪符にもなっていなかった)。どうやら、“世界のメディア”にはNHK自身は含まないらしい。以上、蛇足でした。