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三行書評 第43回

2002.3.25

昨日の記事に追記があります。

 五つ星が満点。

R.L.シュワルツ・E.オルソン・T.クリスチャンセン
『初めてのPerl Win32システム』
(有馬三郎・石原智浩発行オライリー=ジャパン/発売オーム社ISBN4-900900-79-6)
お薦め度 ★★★★
あらまし Perlという言語をWin32≒Windowsで使うための入門書。たいていのPerlの入門書はUNIXベースで書かれているが、これはWindowsベースで書かれているという珍しい一冊。“ヤモリ本”。
コメント テキストファイルの置換は、エムソフトの「ファイルから置換」があれば、まぁ充分なのだが、エスケープシーケンス(改行とかタブ)の置換ができない。これを処理するためだけに勉強してみました。おかげさまで、それだけは^_^;できるようになりました。
清水義範・え西原理恵子
『いやでも楽しめる算数』
(講談社ISBN4-06-210842-9)
お薦め度 ★★★★★
あらまし 理科・社会科とやってきて調子になって手を出してしまった第三弾。あくまで「算数」。数学には手を出していない。
コメント 全10話だけれども、最初の3話は(本人も認めている通り)かなり難しい。本文とはまったく関係ない漫画を描いている西原画伯がちょっとかわいそう。4話以降はがぜん面白くなる(はず)。ちなみに、『小説現代』に2001年10月号から「なにはともあれ国語」を執筆中。これまた面白い。
恩田陸
『ドミノ』
(角川書店ISBN4-04-873302-8)
お薦め度 ★★★★★
あらまし 関東生命八重洲支社の面々、過激派「まだらの紐」メンバー達、俳句オフ会の熟年たち、東日本ミステリ連合会会員の大学生たち、子供タレントとその母などが東京駅で繰り広げるジェットコースター小説。
コメント 読んでいるあいだ既視感――既読感ではなくて――を感じていた。終わりも終わり、300頁を過ぎたところでやっと思いあたった。大友克洋監督のアニメ映画『メモリーズ』(の中のエピソード2「最臭兵器STINK BOMB」)のドタバタ感を思い出していたのだ。映画化するのならばアニメもいいかもしんない。

 柄にもなくPerlの勉強なんかしてみたら知恵熱^_^;を出してしまった(3月21日に休んでしまったのはそのせい)。

 おまけです。

北村薫
『リセット』
(新潮社ISBN4-10-406604-4)
お薦め度 (未読)
あらまし 『スキップ』『ターン』に続く《時と人》三部作の3作目。
コメント 前2作を読んでいたので手を出してみたのだが読みきれなかった。読点(“、”)が多くて読みづらかったとか、会話(=台詞)が活き活きしていなかったとか、文体が、真珠湾攻撃のときに国民学校6年生だった女性のものっぽくなかったとか、いろいろ言い訳はある。『スキップ』は面白かったんだけどなぁ。