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『スパイダーマン』を観てきた

2002.5.28

 サム=ライミ監督作品『スパイダーマン』を観てきた。

実は、『ブラックホークダウン』とか『赤い橋の下のぬるい水』とかを見たときに、『スパイダーマン』の予告編を見て、「この映画は見ないなぁ」と思っていたのだ。テレビCMでもやっているスパイダーマンの動きが変だったからだ。手首から糸が出るのも壁を登るのも別にかまわないのだけれど、ビルの高いところに糸をくっつけてターザンばりにスウィングするわけだが、支点がはっきりしない動きなのだ。この動きがどうにも我慢ならなかったので^_^;、「見ないなぁ」と思ったのだ。
ところが、『虎乃門』(テレビ朝日/金25:20〜26:20)で井筒監督が四つ星をつけたので見てみる気になったというわけ。

 悪役を演じたウィレム=デフォーが抜群。

 僕の記憶が確かならば、『ストリート=オブ=ファイア』でこてんぱんにやられてしまう悪者グループのボスだったり、『プラトーン』で両手を天に突き上げたり、『最後の晩餐』(確かこんな題名)でキリストを演じたものの、キリスト教社会では上映反対運動が起こったりした俳優さんだ。
金具が触って「冷たいな」だとか、ラストの間の抜けた「あっ」なんてセリフなかなか言えないと思うよ。

 映画の内容とはまったく関係ないのだけれど、今回ラッキーだったことがひとつある。前列に座ったのがフィリピン人(推定)の女性3人組で、この人たちに――特にその中の一人に――異様なほどウケていたのだ(急に強くなった主人公が同級生を殴り飛ばすシーンとか、ターザン初体験で壁に激突してしまうシーンとか、手を叩いてよろこんでいた)。この人たちが起爆剤となり、映画館がなごんだのだ。
感動して涙を流すというよりも、ポップコーンを頬張りながら笑う映画だよね。

 

 というわけで、お薦め度は★★★。

『スパイダーマン』公式サイト(音が出ます)