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『少林サッカー』を観てきた

2002.6.7

 周星馳チャウ シンチー監督作品『少林サッカー』を観てきた。少林寺拳法の達人たち――鋼鉄の脚・鉄の頭・軽功・鎧の肌・旋風脚・魔の手――がサッカーをやったらどうなるか、というコメディだ。

『不夜城』(1996年/第18回吉川英治文学新人賞)『鎮魂歌―不夜城II―』(1996年/第51回日本推理作家協会賞)『漂流街』(1998年/第1回大薮春彦賞)などの暗黒ノワール小説の旗手であり、『蹴球中毒』などの著作もあって、FIFAワールドカップ™では17試合を観戦するという馳星周はせ せいしゅうさんは、この映画人からペンネームを採ったそうだ。僕は好きで、これまでに7冊読んでいる。

 映画を気に入るかどうかの僕独特の目安として、映画館の暗闇で時刻を確認するか、というのがある。「もう30分経ったか」とか「まだ1時間半もあるのか」といった具合に、集中力が持続する体感時間がひとつの尺度になっているのだ。
で、この『少林サッカー』(上映時間112分)では1回も時計を見なかった。都合4回も見に行った『モンスターズインク』でさえ、初回には時計を1回見たことを考えると、ちょっと凄いかもしれない(『オーシャンズ11』も1回だったんだけど^_^;)。

 周星馳チャウ シンチー(鋼鉄の脚)と莫美林モー メイリン(旋風脚)の二人は、基礎的な身体能力(柔軟性)を有しているようだが、基本的にはフツーの役者さんたちだ。それを、SFX(と言っても、CGじゃなくてワイヤーケーブル)を駆使して少林寺拳法の達人に仕立てている。なかでも、証券マン実ハ鎧の肌を演じた田啓文ティン カイマンがお気に入り。いい味を出してるんだよね。

 「最近笑ってないなぁ」なんていう人は見てみるべし。夏休み前には上映終了になってしまうそうなので、興味がある方は急いでネ。グリグリの★×5。

『少林サッカー』公式サイト(音楽が流れます)

 余談だけれども、野球に比べてサッカーは、1対1の“対決モード”がなじまないスポーツだということがわかった。

フランス×ウルグアイ戦は面白かったです。考えてみれば、一番新しいチャンピオンと初代チャンピオンが戦った試合でした。点数が入らなくても面白い試合というのがあるんですね。フランスの準優勝を予想しているまる三ですが、なぜかウルグアイ応援モードでテレビ観戦してました。いやぁ大混戦のA組です。

5日から7日はテレビ中継数が少ないんですね。“中だるみ”という表現は適当じゃないかもしれませんが、ちょっと淋しいです。