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サッカー中継比較

2002.6.12

※「三行書評」は今日もお休みです。ひょっとして今週はお休みかも^_^;。

 ちょっとした事情(後述)があって、11日のFIFAワールドカップ™第1ラウンドE組最終節(っていう言い方をするのかな?)のドイツ×カメルーンは地上波で後半20分くらいから見た。日本テレビが担当だったのだけれど、欲求不満が溜まる放送だった。

 アップ映像が多いのだ。

 僕は試合が見たいのに、フィールド上とはいえ味方に指示を出すDF選手のバストショットだったり、敗色濃厚なカメルーンのベンチをなめて写したりしていた。
最近やっと気づいたのだが、こういうカメラアングルは“野球の発想”ではないかと思う。野球中継では、試合終了が近くなるとリードしているチームの野手やベンチが写される(試合終了まで放送される日本シリーズなどを思い出していただきたい)。「間」が多い――ボールが動いているのが平均試合時間3時間19分中30分(1997年の統計)という――野球ならそれも良いだろうけれど、90分間ボールが動きっぱなしのサッカーには馴染まないように思う。

 22時40分からの「ハイライト」も続きで見てみたのだが、フランス×デンマーク戦で、ペナルティエリアでボールを受けたジダンのアップになったのにはあきれてしまった。これでは、攻撃側でフリーになっている選手がいるのかどうかが分らないではないか。

新聞のラ・テ欄では22時40分から「ハイライト」放送予定だったのだが、実際は5分前くらいから始まっていた。怒られるゾ。

 コメンタリーも悲惨^_^;。韓国から、ユンソナに加えて長嶋一茂&松岡修三というソルトレイク五輪コンビ、スタジオには乙葉という布陣。サッカーが解るのは武田修宏さんくらいか。乙葉さんの絶えることのない笑顔に痛々しさを感じてしまった。要するに日本テレビは、FIFAワールドカップ™の“凄さ”――大物ゲストを呼ばなくても試合を見せておけばOKという事実――を理解できていないのだろう。

 他局が、加藤浩次・明石家さんま・矢部浩之・清水圭など、お笑いの他に「サッカー経験者」という共通項があるコメンタリーに声をかけているのとは好対照だ。ソルトレイク五輪コンビよりも気の利いたコメントができる素人は、掃いて捨てるほどいると思う。

 

 さて、ドイツ×カメルーン戦をBSデジタルのBS日テレで見なかった(録画しなかった)理由だが、「01〜02 リーガ=エスパニョーラ レアル=マドリード特集 vs.FCバルセロナ」というビッグイベントがJスカイスポーツ(2003年10月1日よりJスポーツ)で再放送されたからだ。

 ジダン(仏)・リバウド(ブラジル)・フィーゴ(ポルトガル)という歴代欧州最優秀選手バロンドール受賞者3人が出場し、出場選手全員の年俸が30億円になろうかという「スペインダービーマッチ」である。2001年11月4日にサンチアゴ=ベルナベウで行われた試合で、スペインで210万人の視聴者(新記録)、全世界38か国に生中継、50か国に録画中継された。(日本でもJスカイスポーツで生放送。日本語版の実況は倉敷保雄さん、ゲストに金子達仁さん。)

 僕は十二分に楽しめたのだが、目が肥えた人にすれば「大味な試合」に写るらしい。ナショナルチームよりも練習時間が豊富なクラブチームのほうが強いというのは本当らしい。

 ま、内容はともかく、サッカーのテレビ中継に関する彼我の差は、空恐ろしいものがあるようだ。

驚いちゃったなぁ>フランス。第1ラウンド敗退どころか無得点ですよ。サッカーという競技の性質上、ジダン一人の影響とは思いませんけど。

さいたま市のパブリックビューイングでマナー違反者が続出したみたいですね。ニュースで十数秒の映像を見たんですが、騒いでる人たちに限って“青いユニフォーム”を着ていなかったのが印象的でした。