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溜め息スタジアム

2002.6.20

ベスト8が揃った時点でのブックメイカーのオッズをこちらに追記しました。

 埼玉スタジアム2002・横浜国際総合競技場・長居陸上競技場(大阪)は、日本を応援するサポーターで溢れていた。今日取り上げたいのは、宮城スタジアムを青く染めた観客のことだ。どうもイマイチだったような印象がある。

大阪では、前半少し盛り上がりに欠けたという声も聞いた。しかし、後半3分に地元(セレッソ大阪)の森島寛晃が得点を上げてから、一挙に盛り上がったらしい。ま、僕にはわからなかったのだけれど。

 宮城の観客たちは、喚声をあげることはある。ボールを奪ったときや、日本選手がフリーでボールを持ったときには喚声が上がる。しかし僕が不満だったのは――

拍手が起きなかったことだ。シュートで終わったなら――枠に飛ばなくとも――攻撃を讃えて拍手をして欲しかった。もちろん一人もしていなかったわけではないが、テレビからは聞こえてこなかった。埼玉・横浜・大阪では盛大な拍手が起こっていたことを考えると、淋しい限りであった。そして、ボールを奪われたときやシュートが決まらないときには溜め息が湧き起こる。日本が不調だったこともあって、“溜め息スタジアム”と化していた^_^;。

 とてもホームグラウンドとは思えなかったんだよね。ホームの雰囲気でなかったことは、試合終了後にニッポン放送のラジオに出演したウルトラスニッポンのリーダー上田朝日さんも言っていたっけ。3時間後に見た韓国×イタリア戦での韓国サポーターが強烈だっただけに残念に思えた。

冷静に聞いていると、サッカーの応援というよりも、ただただひたすらに韓国の応援だったりするんだけどね。たとえば、韓国がボールを持っているときにケガ人が出ると、韓国は治療のためにボールを蹴り出す。当然イタリアのスローインになるわけだけど、イタリアは韓国にボールを返す、というのが礼儀。ここでフェアプレイ精神を讃えて拍手が起こるのが常だが、大韓民国テハンミングクコールがずっと続いてしまうのだ。“サッカー熱”というよりも“韓国熱”かもしれない。

サッカーよりもナショナリズムに捕らえられてしまった人がもう一人いた。イタリアのクラブチーム・ペルージャのガウチ会長だ。中田英寿を獲得したことでも知られるが、韓国×イタリア戦でゴールデンゴールを決めた安貞桓アン ジョンファンはペルージャ所属。イタリア敗戦を決めたゴールに激怒しているらしい。(正確を期すと、中田をはじめとした選手発掘に意欲的なのは息子のアレッサンドロ=ガウチ社長(29)で、激怒しているのはルチアーノ=ガウチ会長(62?)。)

 試合終了後に、選手・スタッフが“Thank you Japan”というおそろいのTシャツを着て場内を一周していたけれども、ほとんどの人がパシャパシャと写真を撮るのに余念がなかった。拍手して「ありがとー」の一言でもかけてあげればいいのに。この際だから叱咤激励でもいいや。ま、僕が写真嫌いだからこんなことを思ったのかもしれないけれどね。

 

 話は突然変わるけれども、それにしてもTBSはツイていない。もし日本がトルコに勝っていれば、セネガルと準々決勝だったわけだが、この放送の担当がTBSだったのだ。22日夜(20:30kickoff)であることもあって、「視聴率70%も夢ではない」と言われていたのにね。

 思い出した。巷間、“赤坂の呪い”がまことしやかに噂されている。某女性週刊誌(確か『女性自身』)で、東京都港区赤坂に本社を置くTBSと東芝EMIに不幸が続いているというのだ。

 東芝EMIでは、坂本冬美の休業、布袋寅泰の頭蓋骨骨折、宇多田ヒカルの卵巣腫瘍、鬼束ちひろの緊急入院、安田祥子の卵巣腫瘍ときて、村田英雄の死去などが続いている。
いっぽうTBSでは、買い取った横浜ベイスターズの不振、『おはよう!グッデイ』の不振、『筋肉番付』の事故による放送打ち切り、『ウルトラマンコスモス』の放送打ち切りが続いている。

 そこへ「視聴率70%も夢じゃないカード」の消滅だ。お祓いを真剣に考えた方がいいかもしれない。

日本の敗戦がまだ信じられません(未練がましいですか^_^;?)。だって、勝てた試合でしょ。「強いチームが勝つのではなくて、勝ったチームが強いのだ」という金言を納得するのに少々時間がかかりそうです。

「まる三が応援しているチームは敗退する」というジンクスはまだ生きているようです。フランス・アルゼンチン・ポルトガル・・アイルランド・メキシコに続いて、日本・イタリアが負けました。このままいくと、準々決勝では韓国・ブラジルがアブナイですね。

『スポニチ』に金子達仁さん(だったと思う)が書いていたことだけれど、この敗戦を数十年にわたって後悔することになるかもしれない。第1ラウンドを勝ち抜いた第2ラウンド一回戦がトルコで、それに勝ったらセネガルという巡り合わせが、今後のワールドカップであるだろうか。うーん。チャンスだったよね。