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三行書評 第65回

2002.9.9

 五つ星が満点。

ヘザー=プリングル
『ミイラはなぜ魅力的か』
(鈴木主税・東郷えりか/早川書房ISBN4-15-208419-7)
お薦め度 ★★★★★
あらまし チリ北部の町アリカで行われた第三回ミイラ研究世界会議で出会った人々――製法を探る人、古病理学を探求する人、麻薬性植物の歴史を探る人、死因を探る人――を訪ねる。
コメント ミイラを作るときに使う薬品没薬ミルラがミイラの語源だって知ってました? それはともかく、ミイラ=エジプトだと思っていたら違うんですね。中央アジアや南米にもあるし、最古のミイラは地理のチンチョーロ=ミイラだそうだ。ミイラのことについて知りたかったらこれを読むべし。

 いや、サボってたわけじゃないんですよ。読むのが大変だったんです。“立花隆式速読術”も通用しない文章だったし……。

 あ、立花隆式速読術っていうのは、段落の最初の文だけ(または二つ目も)拾い読みしていくものです。『ぼくが読んだ面白い本・ダメな本そしてぼくの大量読書術・驚異の速読術』(文藝春秋)に書いてありました。ノンフィクション本だと役に立つ場合があります。