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竹内久美子氏の御説

2002.11.29

 『荒川強啓デイキャッチ』(TBSラジオ/月〜金15:30〜17:50)では、17:15から17:30まで、各局同時間帯ネットのコーナー「トヨタうわさの調査隊」が放送されている。28日のテーマは「竹内久美子さんに聞きたい!イマドキの若い女性の生態を動物行動学的に見ると?」と題して、動物行動学者の竹内久美子さんに話を聞いた(もうちょっと詳しい事はこちら)。

 要約すると――

  1. 女性がダイエットしたがるのは子供が欲しくないから
  2. 紅葉は蟻などの害虫をよせつけないため

 という2点が話題に上った。

すごい説だ。

 1.をもう少し詳しく説明すると……充分なカロリー摂取をせずに激しい運動を続けると無月経になることがあり(これはマカクという猿の実験でも確かめられている)、若い女性がダイエットに血道をあげる^_^;のは、子供が欲しくないからだ、ということらしい。
ということは、「充分なカロリーを摂取せずに激しい運動を続けると無月経になってしまう」ということを女性は経験的に――あるいは遺伝子的に――知っているということだ。すごいね。

 2.は――竹内さんの説ではなくて海外の学者(名前失念)が唱えたものだそうだが――冬を控えて、葉を赤や黄色にすることで、昆虫に警告を発しているのだそうだ。
ということは、そういった識別ができるほど昆虫の視覚は発達していると言うことらしい。初耳だ。

 いやー驚いた。

 世の中には“トンデモ本(©と学会)”と呼ばれる本(たち)があって、それに関する本を以前読んだことがある。トンデモ本を一言で言うと《著者が意図したものとは異なる視点から読んで楽しめる》著作ということになるのだが、その中で竹内久美子さんの著作『小さな悪魔の背中の窪み』(新潮社1994)も取り上げられていた。読んでみようかなぁなんて思っていながら手を出さずにいたのだが、今回、思わぬところで「楽しめた」。

 そういうわけで、28日の「トヨタうわさの調査隊」は、実は「トンデモ調査隊」だったようだ。

そんな支離滅裂な説を聞いた強啓さんは、「ゲストとして来ていただいた方だから」というような気遣いからではなく、本気で感心していたように聞こえました。だって強啓さんだもん