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愛称は必要ですか?

2003.5.22

 神戸ウィングスタジアムで行われた、オリンピック最終予選強化試合 U-22日本代表×ニュージーランド代表(TBS/21日18:55〜21:00)を観た。水沼貴史さんの解説、福田正博さんのピッチ解説、佐藤文康アナの実況、豊田綾乃アナのベンチレポート、という布陣だった。

 選手を紹介する際に、下表のような愛称を付けていた。

ポジション 愛称 背番号 選手名
GK PKストッパー 23 川島永嗣(大宮アルディージャ)
岩石セーブ 1 岩丸史也(ヴィッセル神戸)
DF 新潟 希望の星 3 三田光(アルビレックス新潟)
新アジアの壁 4 青木剛(鹿島アントラーズ)
若獅子 15 池田昇平(清水エスパルス)
早稲田のカフー 19 徳永悠平(早稲田大学)
神戸スキンヘッド軍団の若武者 21 北本久仁衛(ヴィッセル神戸)
MF 和製ベッカム 6 阿部勇樹(ジェフ市原)
スピードスター 7 石川直宏(FC東京)
ファンタジスタ 10 松井大輔(京都パープルサンガ)
ワイルドボランチ 13 鈴木啓太(浦和レッズ)
美白のロベカル 17 根本裕一(ベガルタ仙台)
森崎ツインズ・兄 8 森崎和幸(サンフレッチェ広島)
森崎ツインズ・弟 22 森崎浩司(サンフレッチェ広島)
帰ってきた司令塔 20 山瀬功治(コンサドーレ札幌)
FW ヤングジャパンのエース 9 大久保嘉人(セレッソ大阪)
浪速のゴン 18 中山悟志(ガンバ大阪)
スーパーサブ 11 田中達也(浦和レッズ)
ヘディングマシーン 25 矢野貴章(柏レイソル)

 これらは、試合中の要所要所で表示される字幕にも身長体重年齢とともに書かれていた。ついでに言うと山本昌邦監督は“世界を知る育成のスペシャリスト”だそうだ。

 こういうのって要るのかな? 神様ペレとか神の子マラドーナとか皇帝ベッケンバウアーとか将軍プラティニとかいうのも、始まりを調べてみれば、メディアがつけたものかもしれないけれど、どーも違和感がある。愛称というのはメディアが広めるものではなくて、自然発生的に人口に膾炙するものだと思っているのだ。

確かに、阿部勇樹のFKは非常に正確でベッカムを髣髴させるし、中山悟志の得点力は大したものだけれど、そもそも、“第二の○○”というような表現は失礼じゃないのかなぁ。たとえば10年後、素晴らしいFWが出現したとき、どうせなら、“第三のゴン”ではなくて“第二の中山悟志”と名付けてもらいたいと、中山悟志が思っていることは間違いないと思う。
でも、“日本のジダン”なんて呼ばれる選手が出てきたらものすごいことになってくると思うけれども^_^;。

(定着しているとは思えない)日本代表=BLUESといい、どうやらTBSは“愛称決めたがり”のようだ。

それにしても、どうして神戸ウィングスタジアムの芝生はあんなに状態が悪いのでしょうか? GKの足元や線審が走る場所は土が見えていたし、ピッチの中でもずいぶん土埃が上がっていました。「アジア最終予選では、こういう悪いピッチもありうる」なんてことを水沼さんは言っていたけれども、そのために悪い状態にしているとは思えないものなぁ。

ニュージーランドのサッカー代表は、ラグビー代表が試合前に行う“ウォークライ”はやらないんですね。

ニュージーランドのハーバート監督がヘッドセットをしており、高いところにいるスタッフ――アメフトで言うところの“スポッター”――と連絡を取っているのが見慣れない風景で面白かったです。