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三行書評 第113回

2003.8.18

 五つ星が満点。

楠原佑介
『こんな市名はもういらない!』
(東京堂出版ISBN4-490-20497-3)
お薦め度 ★★★★★
あらまし 地名の盗用(那須郡那須郷からは15kmも離れた町が那須町を名乗る類)僭称(香川県の1市が“さぬき市”を名乗る類)捏造に代表される“詐称”を排し、歴史的伝統的地名を保存するための書。
コメント 中央・千代田・文京・台東・江東・大田と聞いてもどこだかよく分らないが、麹町・神田・日本橋・麻布・赤坂・四谷・牛込・小石川・本郷・下谷・浅草・本所・深川・渋谷・品川・中野・新宿などは(駅があるせいかもしれないけれど)ピンとくる(深川までは旧区名)。わが町にも合併協議会が設けられ、新市名(町名)はどうなるんだろうと興味を持ったので読んだ本。
丹羽基二
『地名の語源と謎』
(南雲堂ISBN4-523-00039-5)
お薦め度 ★★★
あらまし 地名の語源を神仏・地形・動植物ほかに分けて紹介する「地名学」のPR書
コメント 日本人の姓を研究しているうちに地名にたどり着いてしまったそうだ。
大友幸男
『日本の地名散歩』
(三一書房ISBN4-380-97213-5)
お薦め度 ★★
あらまし 日本の地名の起源をアイヌ語と古代朝鮮語に求めて解き明かす。
コメント 実例豊富なんだけど、系統だった(論理的な)説明になっていないような、言いくるめられているような……^_^;。実例主義は大切だけれども、「原則」を綴って欲しかった。
世界遺産を旅する会
『世界遺産7つの旅』
(小学館ISBN4-09-103054-4)
お薦め度 ★★★★★
あらまし 82箇所の世界遺産を、古都・風土・自然・富と権力・古代人の知恵・芸術家・祈りの地の7つに分けて紹介する。
コメント 『世界遺産』(TBS/日曜23:30〜24:00)の活字版か。こちらの番組でチェコのトゥーゲンハット邸を見たときに驚きましたが、写真が豊富な本書も驚きどころ満載です。
茂木健一郎・田谷文彦
『脳とコンピュータはどう違うか』
(講談社ブルーバックスISBN4-06-257412-8)
お薦め度 ★★
あらまし 《脳とコンピュータを比較しながら、認知、知能、意識の根本に迫る、脳科学とコンピュータ科学のユニークな入門書》(裏表紙から)。
コメント うすうす感づいていたのだけれど、内容がよく理解できない場合、裏表紙や見返しの照会文を引用する癖が、まる三にはあるようだ^_^;。というわけで、星一つは僕に責任があるかも。