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有働アナに贈る言葉

2003.10.15

 『ニュース10』(NHK総合/月〜金22:00〜22:55)のスポーツコーナーを担当している有働由美子アナウンサーは、先週末からアメリカに出張している。ニューヨークおよびボストンで行われている大リーグ アメリカンリーグ優勝決定戦取材のためだ。

 ヤンキースタジアムのベンチで大はしゃぎしたり、ヤンキースファンが集うスポーツバーに出没したり、誰もいないフェンウェイパークのライトスタンド(松井がエンタイトルツーベースground rule doubleを打ち込んだ場所)を訪れたり、ボストンの街角から「ベーブ=ルースの呪い(ベーブ=ルースをヤンキースにトレードして以来ワールドシリーズで勝てない事実の原因をここに求める人たちがいる^_^;)」を報告したりしている。

 そんな有働アナに贈る言葉は――

スポーツはグラウンドで起こっているんだ。

 グラウンドの部分は、ピッチでもフィールドでもトラックでもサーキットでもグリーンでも土俵でも畳の上でもいいんだけれども、ともかくそういうことだ。

 たとえば、松井が4打数無安打3三振に終わった第4戦で先発したのはウェイクフィールド投手であるわけだけれども、彼が投げるナックルという変化球に関する情報――時速100kmそこそこの球を松井が打てない理由――が少なかったように思う。投げた本人でさえどう変化をするのかわからない(そのためキャッチャーはファーストミットのような捕球し易いミットを使う)、見ようによってはスウィングの風圧で逃げてしまうような変化球であることに一切触れず(間違った握り方は披露していたけれども)、「ベーブ=ルースの呪い」を嬉々として報告する姿は、「私は野球のことはわかりません」と白状しているようだった。

 ハッキリ言って、スポーツコーナー適任者とは思えないのだ。

ヤンキースがタイトルを獲るとパレードをするブロードウェイに行ったりしたら、それはもう、昨年のバルセロナ紀行と瓜二つの構成ということになってしまいます。それだけは勘弁してほしいです……。
【2003年10月17日追記】
16日の放送でやっぱりブロードウェイに行きました。貧困だねぇ>有働アナ。