←前回 次回→ ?今月の目次 ジャンル別一覧  ご意見ご感想はこちらから

三行書評 第125回

2003.11.17

 五つ星が満点。

川本三郎
『アカデミー賞』
(中公新書ISBN4-12-100964-9)
お薦め度 ★★★★
あらまし アカデミー賞の成り立ちから、受賞者のエピソードはもちろん受賞できなかった方々のエピソードまで、61回のアカデミー賞を振り返る(1990年刊)。
コメント 受賞者のスピーチって上手いと思う。なかには長すぎて顰蹙をかう人もいるようだけれども、概して面白い。小耳にはさんだところによると、アメリカの小学校ではスピーチの授業があるらしい。だからみんな上手いのかな。
城山三郎
『男子の本懐』
(新潮文庫ISBN4-10-113315-8)
お薦め度 ★★★★
あらまし 第一次大戦後の慢性的な不況を抜け出すために金解禁(金輸出入を解禁して金本位制を復活させる)を遂行した首相浜口雄幸と蔵相井上準之助。性格も境遇も正反対の二人の生涯を描く経済小説。
コメント 白状するけれども、不況対策として金解禁が有効なのはなぜか、金解禁をするためになぜ緊縮財政にしなければいけないのか、まる三は経済に疎いので理解できていない^_^;。でも、信念の人でカッコイイということくらいは分った。
斎藤美奈子
『趣味は読書。』
(平凡社ISBN4-582-83142-7)
お薦め度 ★★★★★
あらまし 平凡社のPR誌『月間百科』(1999年7月号2002年10月号)に連載した「百万人の読書」をまとめたもの。ベストセラーと言われている本について《お忙しいみなさまにかわって、私がお読みいたしましょう。そして、内容をご報告いたしましょう。いわば「読書代行業」》だそうである。『大河の一滴』『子どもにウケる科学手品77』『プラトニック・セックス』『永遠の仔』『市販本 新しい歴史教科書』『模倣犯』『海辺のカフカ』『五体不満足』『声に出して読みたい日本語』など全41冊の報告がある。
コメント やっぱり斎藤さんは一級の読み手だわ。こういう本でわくわくどきどきできる僕は変わり者なんでしょーか?