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三行書評 第143回

2004.3.29

 五つ星が満点。

出久根達郎
『昔をたずねて今を知る』
(中央公論新社ISBN4-12-003477-1)
お薦め度 ★★★
あらまし 1874(明治7)年11月2日に創刊された『讀賣新聞』。そのうち明治期発行分について、事件・投書・広告・天気予報・連載小説といった切り口でひも解く。
コメント 広告以外は期待したほど面白くなかった(ゴメンナサイ)。でも、時間に飽かせて自分で逍遥するとたまらないかもしれないなぁとは思う。ちなみに、明治期の全紙面が39枚のCD-ROM(検索ソフト1枚含む)に収まっており、これが88万円だそうである。
小倉和夫
『吉田茂の自問』
(藤原書店ISBN4-89434-352-5)
お薦め度 ★★
あらまし 満州事変から終戦に至るまでに外交官が何をしたか(あるいはしなかったか)を、吉田茂の指示によって外務省の若手幹部たちが検証し、1951年4月に「日本外交の過誤」としてまとめた。2003年4月に公表されたこの文書を、前フランス大使の著者が解説する。
コメント 小倉氏の文章がわかり難い。ある程度近代史に精通している人であれば分りやすいのかもしれないけれど……。だから――失礼を承知で言わせていただければ――小倉氏の文章を飛ばして「日本外交の過誤」の部分だけ読むと良いかもしれない。