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三行書評 第147回

2004.5.3

 五つ星が満点。

吉岡忍
『墜落の夏』
(新潮社ISBN4-10-363001-9)
お薦め度 ★★★★★
あらまし 副題が「日航123便墜落事故全記録」。フライトレコーダ・ボイスレコーダの解析(日航のパイロットやエンジニアが協力)、生存者・遺族・検視担当者・保険会社の実務担当者・捜査担当警察官・弁護士などへのインタビュー、「報告書の案」に関する聴聞会の傍聴と、さまざまな取材を行ったルポ。
コメント 第9回(1987年度)講談社ノンフィクション賞受賞作。遺体の収容と検視と身元確認に関してなど生々しいので、関係者にとってはツライ箇所があるかもしれない。でもお薦めです。
畑村洋太郎
『失敗学のすすめ』
(講談社ISBN4-06-210346-X)
お薦め度 ★★★★★
あらまし 《人間が関わって行うひとつの行為が、はじめに定めた目的を達成できないこと》というのが「失敗」の定義。失敗の分類分析、正しい伝え方・活かし方・防ぎ方を解説。ちなみに「失敗学」というのは立花隆さんの命名だそうだ。
コメント モノづくりの品質管理(QC:Quality Control)に留まらず、企画立案や営業の分野でも役立ちそう。
小尾信彌
『新・太陽系の科学』
(日本放送出版協会ISBN4-14-001669-8)
お薦め度 ★★★★
あらまし 太陽系の誕生、古代文明からボイジャーまでの太陽系探索史、各惑星や彗星に関して得られた最新情報を掲載。1993年刊。
コメント 概観するには適していると思う。219ページと薄いので、手軽に読めるとも思う。