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三行書評 第151回

2004.6.7

 五つ星が満点。

ジョージ=オーウェル
『1984年』
(新庄哲夫/ハヤカワ文庫ISBN4-15-040008-3)
お薦め度 ★★★★
あらまし 「戦争は平和である/自由は屈従である/無知は力である」をスローガンに掲げ、テレスクリーンという装置で国民を監視する全体主義国家オセアニアの、ロンドンにある真理省に勤めるウィンストン=スミスが主人公。イギリス社会主義党(イングソック)はなぜ全体主義国家を構築し、どのようにして維持しているのだろうか? 1949年に35年後の世界を描いたSF小説。
コメント 一言で言えば暗澹たる心持になる。こんな世界に生きている人たちが、まかり間違うと幸せに思えてくる怪作。
立川談志
『新釈落語咄』
(中央公論社ISBN4-12-002459-8)
お薦め度 ★★★
あらまし 落語立川流家元である談志師匠が提示する新解釈。粗忽長屋・欠伸指南・片棒・湯屋番などが俎上にあがる。『中央公論』1993年11月号から1995年6月号までの連載をまとめたもの。
コメント 落語を知らなくても(取り上げられている噺を知らなくても)本の中で説明されているのでご安心を。落語好きの方になら★★★★★。