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なぜ“合併”? part3

2004.7.8

 球団買収時以来26年ぶりにオーナー会議に出席した西武ライオンズの堤義明オーナーが7日のオーナー会議で、「パ=リーグでもう一組の合併話が進行中である」と発言した。

冷静になってみれば、5(あるいは11)という奇数球団でリーグ戦をやっていくのは無理があるわけで、遅かれ早かれ「球団数を偶数に」という話は出てきてしかるべき話だ。ただしそれが、“12球団維持”でなかったのがまる三にとっては悲しいのだけれども。

 この爆弾発言の陰に隠れてしまって大きく報じられていないのだけれど、堤オーナーは“三軍”を提案している。曰く「三軍制を導入すれば、24チーム(12球団×二軍)から30チーム(10球団×三軍)に実質的に増えるわけだから、選手はもちろん審判や事務方の受け皿にもなる。社会人野球のチームを三軍として受け入れることができれば、選手数増にもつながる」ということだ。

不肖まる三、目からウロコが落ちました。

 たとえば――

一軍 三軍
北海道日本ハムファイターズ サンワード貿易
千葉ロッテマーリンズ JFE東日本
西武ライオンズ 東芝
ヤクルトスワローズ シダックス
読売ジャイアンツ NTT東日本
横浜ベイスターズ 日産自動車
中日ドラゴンズ トヨタ自動車
阪神タイガース NTT西日本
大阪近鉄バファローズ 新日本製鐵広畑
オリックスブルーウェーブ 神戸製鋼
広島カープ JFE西日本
福岡ダイエーホークス ホンダ熊本

 野村克也氏が監督を務めるシダックスがヤクルトの三軍とか、NTTの東西対決とか、日産・トヨタ・ホンダの自動車業界三つ巴とか、東西JFEに神戸製鋼と新日本製鐵広畑がからむ鉄鋼業界対決とか……いろいろ御用意できます^_^;。

 現実的には、3805万円などという平均年俸(2004年度日本プロ野球選手会調べ)を三軍選手に払っていては経営が成り立たないから、サラリーマンの平均年収くらいの年俸に抑えなければいけないとは思う。
さらに興行的なことを考えれば、仙台・新潟・静岡・金沢・松江・松山・宮崎といった、一軍の本拠地に簡単には行けない地域に移す必要もあるかもしれない。

“三軍”というのが意外な意見だったので賛同してしまったけれども、2リーグ制を維持して欲しいというまる三の基本姿勢に変わりはありません。
怒ったファンがストライキを起こす(観戦に行かない)とか、観戦に行っても鉦や太鼓の応援をせずに“合併反対”“1リーグ反対”の横断幕を静かーに掲げているだけとか、そんな意思表示がされないかなぁなんて無責任に思っています。