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三行書評 第156回

2004.7.12

 五つ星が満点。

水上勉
『良寛を歩く一休を歩く』
(NHKライブラリーISBN4-14-084182-6)
お薦め度 ★★★★★
あらまし 『一休』(谷崎潤一郎賞)『良寛』(毎日芸術賞)といった著作もある水上さんが、良寛と一休の足跡を訪ねた紀行文二篇。探訪ガイド付。
コメント 想像力というのは大切だなぁと思った。「講釈師見てきたような嘘を言い」と紙一重ではあるのだけれど、残された史料をフルに使って、しかもそこからの逸脱を許さない想像力の素晴らしさを実感した。
土井敏邦
『パレスチナの声、イスラエルの声』
(岩波書店ISBN4-00-024423-X)
お薦め度 ★★★★★
あらまし 自爆テロ・民衆蜂起インティファーダ・入植地・分離壁など、パレスチナとイスラエルで起こっている事柄をオスロ合意(1993年3月)以降に著者が行った、遺族や政治家へのインタビューを通して解説する。
コメント 現実に起こっていることと僕が思い描いていたことのギャップを思い知らされた。つまり、自分の想像力の貧困さを思い知らされた。"想像力"って大切ですよね。