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三行書評 第182回

2005.1.10

 五つ星が満点。

司馬遼太郎
『燃えよ剣』
(文藝春秋/司馬遼太郎全集6)
お薦め度 ★★★
あらまし 新選組副長土方歳三を主人公に据えた物語。
司馬遼太郎
『新選組血風録』
(文藝春秋/司馬遼太郎全集7)
お薦め度 ★★★
あらまし 伊東甲子太郎・芹沢鴨・深町新作・山崎烝・武田観流斎・長曾禰虎徹・加納惣三郎・鹿内薫・井上源三郎・長坂小十郎・沖田総司・谷三十郎・富山弥兵衛・阿部十郎・菊一文字則宗に焦点を当てた短篇集(虎徹と則宗は刀剣の銘だけれども)。
コメント (折に触れて再読してきた『峠』を除けば)司馬遼太郎作品を久方ぶりに読んだ。「歴史小説よりも時代小説だよなぁ」なんて思って遠ざけていたけれど、なかなか良かった。土方といえば山本耕史だし沖田といえば藤原竜也だし、想像力の手助けになった。
佐藤尚孝
『ベースボール英和辞典』
(開文社出版ISBN4-87571-807-1)
お薦め度 ★★★
あらまし 大リーグに関する新聞記事を読み解くときに特化した英和辞典。チーム成績を見るとGB、投手成績を見るとERA、打撃成績を見るとRBIなんていう略称が出てくるけれど、それらが即決する。
コメント GBはゲーム差(Games Behind)、ERAは防御率(Earned Run Average)、RBIは打点(Run Batted In)のこと。大リーグ公式サイトのリアルタイム速報を見るときにも役立ちそう。
平田オリザ
『演劇入門』
(講談社現代新書ISBN4-06-149422-8)
お薦め度 ★★★★
あらまし 《戯曲を書くこと、演劇を創っていくことのためのハウ・ツー本であ》り、《これまで言語化されることが少なかった演劇の技術、劇作の技術を、できるだけ解りやすい言葉で書き記》した本。
コメント 場所と背景と問題の検討がまずあって、プロットとエピソードの創出が続き、ストーリーは執筆しているうちに後から付いてくるという劇作法にびっくり(単語の厳密な定義を三行で書くのは無理なので、詳しくは本書をご覧ください)。