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三行書評 第185回

2005.1.31

 五つ星が満点。

早川いくを
『へんないきもの』
(バジリコISBN4-901784-50-1)
お薦め度 ★★★★★
あらまし 見た目や生態が“へんないきもの”図鑑。寺西晃さんの精緻なイラスト付き。
コメント 本書を元に番組を作っちゃったのが『タモリ倶楽部』ですね。
谷口義明
『クェーサーの謎』
(講談社ブルーバックスISBN4-06-257458-6)
お薦め度 ★★★
あらまし クェーサー(準恒星状電波源もしくは準星)の発見過程と構造・生成・消滅の謎に迫る。
コメント 宇宙や天体に関する概説的なものを読んでからでないとちょっと難しいかな。
重松清
『スポーツを「読む」』
(集英社新書ISBN4-08-720268-2)
お薦め度 ★★★★★
あらまし スポーツライターはもちろんだが、丸谷才一・山口瞳・浅草キッド・村上春樹・草野進・最相葉月といった多彩な三九名によって書かれたスポーツを読んで読んで読みまくる。『Sportiva』に連載した『スポーツの「ス」はストーリーの「ス」』がもとになっている。
コメント 一言だけ、斎藤美奈子かと思った<褒め言葉です、念のため。
北橋隆史きたばし たかふみ
『ものの名前』
(幻冬舎ISBN4-344-00712-3)
お薦め度 ★★★★★
あらまし 《モノそのものの名前は知っていても、その部位の名前となると意外と知らない》ということで、《わかりやすいイラストで、部位名とその由来やエピソードを解説している》本。
コメント 万年筆のペン先に空いている穴、タクシーで「空車」や「賃走」と表示されている装置、トイレが詰まったときのお助けアイテム、ビール瓶の底にあるギザギザ、食パンの袋を留めているプラスチック製の留め具などの名前がわかる仕組みになっている。驚きがあります。
西沢淳男
『代官の日常生活』
(講談社選書メチエISBN4-06-258314-3)
お薦め度 ★★★★★
あらまし 「越後屋、おぬしも悪よのぉ」という印象が強い代官について、赴任・仕事・出世・経済・人事管理・危機管理といった側面から実像に迫る。
コメント 日記や備忘録といった古文書=一次資料をもとにしているところが興味深い。名の通った大物の英雄伝もいいけれど、(武士としては)下層の人たちの物語も楽しいですよ。