SEOUL滞在 2009年02月 ソウル旅行記
またもやソウル 3日目




連日睡眠時間が短いけれど、昨夜は熟睡できたので気持ちよく7:20起床。
完結していない宿題を8:30までやってから朝食へ。

トースト、シリアル、ソーセージ、ゆで卵、100%グレープジュース、コーヒー、ヤクルト

並んでいる物は昨日と全く同じ、今朝はサラダ気分じゃなかったので、シリアルにしてみました。
でもプレーンが好きな私にとっては、シュガーフロストとチョコ味は甘すぎ・・・


部屋に戻り、引き続き宿題の続きを・・・終わったのは11時・・・ふ~やれやれです。
野暮用で4箇所駆け足で回り、宿題も無事及第をもらいホッとひと安心♪

さてこれからどうしましょ・・・そうだ!水原(スォン)に行こう♪ (パクリ!)
昼抜きで行くのはちと辛い・・・でもランチをとっていたら時間がなくなるし・・・と言う事で
そうだ!ケランパンを食べよう♪ (笑)
と言う事でケランパンを2個買ってベンチに座ってささっと食べ、地下鉄で水原に向かいました。

水原はソウルの南40kmに位置する京畿道(キョンギド)の道庁所在地で、
ソウルからは地下鉄1号線が国鉄京釜線に乗り入れしており、約1時間で到着できました。
水原駅も駅前も予想以上に大きく立派で賑やかでした。
駅を出た左手にはインフォメーションがあり、無愛想ですが日本語のできる女性が色々教えてくれました。

世界遺産の水原華城へは、1、13、36、39番バスで約10分ほど、
ちなみにソウルからの電車も、このバスもT-Moneyカードが使えます。
華城のバス停は何箇所かあるのですが、華城行宮に行く場合&わかりやすいという点で、
目で確認できる八達門(パルダルムン)で下車するのが、一番手前であり確実で安心ですね。

八達門の左手から華城(城壁)に上がる事はできますが、まずは華城行宮を先に見てしまいましょう。

華城行宮 (ファソン ヘングン)
行宮(ヘングン)とは、王が地方への行幸の際に宿泊する臨時の宿のこと。
父・思悼世子(サドセジャ)を参詣する際に正祖(チョンジョ)大王が泊ったり、別宮として使用していた華城行宮は、
韓国にある行宮の中でも規模や機能面において、最も秀でたものと言われている。
1789年に建立された華城行宮は、1790年に340間、1796年に576間と拡大されたが、日本の植民地時代に破壊された。
1996年から修復に取り掛かり、2002年には第一段階として全600間の内482間の修復が済んだ。
現在でも復元作業は続けられ、順次公開部分を拡大していく予定だと言われている。

[注:思悼世子(サドセジャ)は荘献世子(チャンホンセジャ)とも呼ばれていた。]

八達門を背に道なりに進むと左手に広い駐車場があるのですが、一面絵が描かれており壮観です。
この駐車場の奥に、朝鮮時代最大規模の華城行宮があります。

広い駐車場の一面の絵 歩道も絵タイル ポインタしてね

駐車場を突っ切きった先の赤い鳥居をくぐり小さな橋を渡るといよいよ華城行宮です。
向かって左側にある窓口で入場券を購入するのですが、やっぱり1500ウォンと激安、ありがたいことです。
新豊楼(シンポル)をくぐった右手にチケットの半券を切り取る窓口があり、ここから有料区域になります。


華城行宮の表門である新豊楼

新豊楼を抜ける両サイドに書吏庁(ソリチョン)や外整理所(エィジョンリソ)などが続いており、
あっちに行ったりこっちに行ったりジグザグしながら進みます。
左翊門、中陽門(チュンヤンムン)とくぐり進むと、突き当りにど~んと奉寿堂(ポンスダン)が見えてきました。



奉寿堂 ポインタしてね 還暦の宴

世祖大王が母・恵慶宮(ヘギョングン)のために還暦の宴を開いたのが、華城行宮の正堂である奉寿堂です。



たくさんのあるこんな門の奥には
入り組んだ中に小さなお堂が・・・
長楽堂 福内堂

1794年に完成した長楽堂(チャンラッタン)は、翌年の行幸の際に恵慶宮の寝殿として使用された建物、
同年に建てられた福内堂(ポンネダン)は正祖が華城を訪れた際に滞在した場所です。



時間(日没)が迫っているので、まだ充分ではないものの華城行宮を後にし、華城へ。

ちょいとブレイク・・・
華城行宮隣の駐車場にある公衆トイレ、
個室のドアを開けると一面大きな窓なんです!
そして竹やぶの中からパンダがこちらを見ている!
彼(彼女?)に見られながらの用は足せません・・・
ちなみに反対側の個室は全て壁でした。



華  城 (ファソン)
李氏朝鮮時代の城塞遺跡で、城壁の全長は5.7km、築城時48あった建築物の内41箇所が現存している。
李氏朝鮮22代国王・正祖(チョンジョ)は、陰謀により事非業の死を遂げた父・荘献世子(チャンホンセジャ)の陵(墓)を楊州から移し
その周囲に楼閣、城門などを築き、防護を固めたのがこの華城である。
1997年、ユネスコの世界遺産・文化遺産として登録された。
[注:荘献世子(チャンホンセジャ)は思悼世子(サドセジャ)とも呼ばれていた。]

華城、驚いた事に無料です。
さらに驚いたのは世界遺産である華城=城壁で囲まれた内側に、
飲食業や土産物屋だけでなく生活をしている区域があり民家もあるのです。
そして観光客に混じって、世界遺産の中でウォーキングや散歩している住民がたくさんいました。
なので華城は世界遺産でありながら地元民の憩いの場でもあり、とてもうらやましい環境ですね。

華城行宮を背に右手の駐車場横から延々と伸びているゆるい木道階段を上がっていくと、
正祖大王を象徴しているという龍の顔をトップにした華城列車の乗り場に着きます。
列車とは言っても3両編成の観光用電気自動車で、
八達山からハイライトを回りながら東将台まで行くのですが途中下車はできません。ちなみに1500ウォンです。

緩い階段をひたすら上がり・・・ 華城列車


華城を歩くのが目的の私はもちろん乗らず、停留所前から直登するように山道を登って行ったのですが、
あとでわかった事ですがここの坂(山?)道が一番きつかった・・・(-.-)

山道の途中から、先ほど訪ねた華城行宮の全景が見えました。

息を切らしながら歩いて登り詰めた所が恐らく一番高所、この辺は見所が集まっています。
ちょっと八達門寄りに戻ればいくつか見所があるのですが、時間が押しているので時計回りに進みましょう。


西弩台

華城には西弩台(ソノデ)と東北弩台(ドンプクノデ)の2箇所の弩台(ノデ)があり
弩台とは楼閣なしにレンガを積んだ台で、見張り台として使われてきたものです。
そのひとつ西弩台は西将台(ソジャンテ)の横に位置し、
八角形で高さ3m、階段を上がる事ができます。


ここからほとんど全部下りなのでラク♪ 見下ろしながら歩く方が正解ですね。

上るのはつらそう・・・



小さい楼や見張り台をいくつか過ぎると、優雅な門が見えてきました。

華西門
上からと下から ポインタしてね
左が西北空心墩、右が華西門
優美な華西門 ポインタしてね
アーチの先端まで歩けます
剛健な骨組みに華麗な彩色
ポインタしてね

土台が石垣になっているアーチ型の門の上に断層門楼が建てられた華城の西門・華西門(ファソムン)で、
城壁につながる虹門の上に単層で門楼を建てており、前面にはレンガ積みの半月型甕城があります。
門楼は正面 3間、側面 2間で柱の間はすべて開放されており、
中央間の床だけ木造なのですが、これは下から見上げた時石築である虹門の天井の役割をしていたとの事。
八作屋根の華西門は築城時の原形がそのまま残っていると言われています。

華西門に張り出すように隣接している西北空心墩(ソブクコンシムトン)は、
レンガ造りの三層構造で外部に穴を空けて敵を攻撃できるようにしていた見張り台です。
空心墩とは敵の動静を探る一種の望楼で、守備と攻撃ができる施設との事、
華城には2箇所の空心墩(もう1箇所は東北空心墩ドンブクゴンシムトン)があります。




北西敵台
北西敵台 ポインタしてね 長安門をバックに・・・

石段を3段上がった北西敵台(ブクソジョクデ)には、いかつい大砲が外に向けられていました。
敵台(ジョクデ)とは、敵から守るために城門の左右に設置された雉城のひとつで、
近づく敵陣を監視できるよう周囲の城壁より高くし、突出しています。



長安門

国の安寧を願い長安門(ザンアンムン)と名づけられたこの門は、1794年に建てられました。
北門ですが事実上華城の正門として捉えられ、八達門と共に華城を代表する建物です。
城門の左右に敵台(敵陣を監視&攻撃する設備)があるのも珍しく、歩くことができます。
長安門の内部と敵台を見てから下に降り、通りの向こうから撮って戻ったらちょうど17時、
わずかの時間で長安門の重たい扉は閉ざされていました。先に見ておいてよかったです。
華城(城壁)を歩くだけならそんなに時間がかからないと思うのですが、
下から見たい、撮りたい・・・と下りたり上ったりしているから時間をくってしまうのですね。



華虹門
左上:訪花随柳亭、右下:華虹門 華虹門

7つのアーチがある石橋に人が通れるよう通路を設け、その上に楼閣を建てたのが華虹門(ファホンムン)。
木の床張りの楼閣はこじんまりとして、靴を脱いで上がる事ができます。
7つの水門からあふれ出る水しぶきは虹のように七色に輝き華虹門を一層美しく見せると言われており、
「華虹観漲」と呼ばれ水原八景のひとつに数えられています。



訪花随柳亭
訪花随柳亭 彩色がとってもきれい 竜淵を望む・・・優雅♪ポインタしてね

あずまやである訪花随柳亭(バンファシュリュウジョン)にも靴を脱いで上がる事ができます。
楼閣は2階建ての八角形で、四方全てを見渡せますが、秀逸は竜淵側。
月夜に訪花随柳亭が下の竜淵に映ると、月の光に乗って天女が降りて来るような幻想に浸ることから、
「竜池待月」と言って水原八景の中でも第一景勝とされています。


せっかくなので竜淵(ヨンヨン)
へ下りてみましょうか。


竜淵
竜淵と訪花随柳亭 ポインタしてね

池の中心に柳だけ植えられた丸い島が造られており、たくさんの鴨が竜淵をスイスイ♪
柳の枝ごしに竜淵の水面に映る満月を愛でる趣を「竜之大月」と言い、水原八景のひとつとされています。
こんなほとりでのんびりしたらイヤなことなんて忘れられそうですが、
日が暮れそうだし、降ってきそうだし、お腹がすいたし・・・と現実に引き戻され更に歩きます。



東将台

東将台(ドンジャンデ)は華城にある2つの将台のひとつで、別名錬武台(ヨンムデ)とも呼ばれています。
兵士達の訓練を指揮した場所で、小高い丘の上の四方が開けた所にあり、
城の東側の中ではもっとも重要な場所であり、当時だけでなく現在でも威容を誇っていました。


ここは華城列車の終点でもあるので、インフォメーションやトイレの設備があり、
一区切りつけやすいので今日はここで終了としましょう。
歩くだけなら極端な話24時間OKなのではないかと思われる華城ですが、
一部入場できる楼や門は17時で閉められてしまいます。
次回は早く来て1周回ってみたいと思っていますが、日中はきっと混んでいるのでしょうね。
遅めの午後から歩いたせいか観光客はあまりおらず、じっくり見て撮れて良かったのです。

まだまだ歩きたい気分と体力ですが、東将台ですでに18時ちょっと前。
水原に来たからにはやっぱりカルビでしょ・・・と夕食をとってからソウルに帰る事にしました。
聞こうと思ってもインフォメーションはすでに閉まっており、
ここからどうやって行こうか・・・と思案していた所に錬武台と書かれたシャツを着たおじさんが・・・
「カボジョンに行きたいのですが、どこでタクシー乗れますか?」とジェスチャー(笑)で聞いたら
通りまで一緒に行ってタクシーを止めてくれました。
そして行き先もちゃんとドライバーさんに言ってくれたのです。優しいですねぇ。

なので無事カボジョンに横付け~♪
気持ち早い時間帯だったせいもあり、すぐにテーブル席をもらえました。
オーダーしてちょっとした頃、次から次からお客さんが・・・地元でも人気のお店のようです。

頼んだのはセン(生)カルビとビールだけ。
すると、次から次からこれだけで満腹になそうなほどパンチャン(無料のおかず)の小皿が並びます。♪
1品の量は少なめで品数が多いのがいいですね。サンチュやタレなどを除いてなんと14種類もありました。
安いお店では味付けが同じようなパンチャンが並んだりすることが多いけれど、
このお店のパンチャンはどれも繊細で美味しい♪

人なつこいオネエサン ヤンニョンケジャン イイダコとにんにくの芽
生のサツマイモのサラダ ルッコラ、玉ねぎ、人参のサラダ わかめと蒸し牡蠣
かぼちゃのちぢみ 鱈のキムチ ムルキムチに近いペチュ

担当のお姉さん、日本語にとっても興味があるらしく、手があくと用もないのにすぐ来ては
「○○は日本語でなんて言うの?」と質問攻め・・・(笑)
しかもその質問に対する答えを必ずメモしているのです。興味本位ではなく学びたいのですね、感心~。
それだけ日本人のお客様が多いのでしょうけど・・・

お肉もパンチャンも残してしまいました・・・美味しいのに残す・・・というのは久しぶりかも~ (笑)
満足してお会計して、「水原駅まで行ってください」ってなんて言うの?と尋ねたら、
ベルさんが道路まで一緒に出て、またもやタクシーを拾ってくれました。
もちろんドライバーへの指示もしてくれて・・・みんな優しい~!!

駅に着き、T-Money カードは持っているものの、次の電車の時間とホームの番号を聞きに窓口へ。
30歳台と思しき女性に「英語でいいですか?」と話かけたら、隣の窓口を指差すので
隣のあの男性は英語がしゃべれるのだな・・・と移動し、話かけたらなんと日本語ができる方でした。
地方の駅員さんが日本語を話せるとは・・・さすがは世界遺産を保有する街ですね。

でも感心している暇はなく・・・次のソウル市内行きは「8番線、19:25」との事。
え~っ!だって今が25分じゃない・・・と言ったら、「急いで行って!」というので思いっきり走りましたよ~。
改札抜けてエスカレーター駆け上がって・・・(そういう人他にもいました・・・自己弁護)
で、間に合ったのです! いや~良かったぁ・・・ しかも座れたし。

無事ホテルのある駅に戻り、ビールを買ってからホテルに戻りました。
毎度の事ながら、洗濯&シャワーを済ませたら、ビール片手にネットです。
宿題(笑)もないので、純粋にネットを楽しめるのはなんてラクなんでしょう♪

ウダウダしていたらまたもや2時・・・それではおやすみなさい♪



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