Trogir 滞在
2009年06月 RTW5周目第2弾
風に吹かれて西東・・・ 10日目



6時起床。カーテンを開けるとすでにギラギラの陽射しが・・・
朝食は7時から、6:50に降りて行ったらセッティングすらまだの状態、ではちょこっとお散歩へ。

聖マルコの砦 木の橋 ポインタしてね 橋の上から聖マルコ砦を・・・

昨夜到着した時は暗くて良く分からなかったけれど、
小さな出島状態のトロギルなので、ホテルの前の運河のようなものも海だったのですね・・・
緑が多く、迷路のように入り組んだ石畳の小道、期待以上に可愛い町です♪
まだ歩いていたい所ですが予定が押せ押せなので、朝ごはんをとりにホテルに戻りましょう。

ハムだけで7種類も!全部お味見^^; ポインタしてね

ハム、チーズ、シリアルがセルフのオーソドックスなコンチネンタルブレックファーストですが、
カラフに入ったオレンジジュースとたっぷりのパン、コーヒーは持ってきてくれます。
ホールのままの黄桃、りんご、葡萄、オレンジなどのフルーツもありました。
なかなかスマートなサービスでいいですね。

トロギルのバスターミナル

島から本土(笑)に渡ると、左手は早朝からとっても賑わっている市場、
右手のバスターミナルでシベニク行きの時刻や切符について聞いてみると、
「バス会社が違うので・・・」とあまり好意的なアドバイスをしてくれません。
それでも乗り場と大体の時間を聞き出しバス停へ。
シベニク行きはバスターミナルからではなく、スーパーの前のバス停から乗るのです。
教えてもらった所にはマークもなにもないのですが、バスを待っているような人だかりだったので
ここがバス停なんだな・・・と悟りつつも、念の為買い物帰り風の主婦に確認しておきました。
バスは10分程で来、先の主婦が「このバスはシベニクに行くから・・・」と声をかけてくれました。
バスはほとんど席が埋まった状態でトロギルを出発、
途中ポツポツと降りて行き、1時間かかってシベニクに着く頃は約半分くらいになっていました。

シベニクのバスターミナル

バスターミナルの後ろはすでに海♪
柔らかな合歓の花が咲く街路樹、至る所にある花壇からはラベンダーの良い香りがしています。

合歓の木の街路樹ポインタしてね お花がいっ〜ぱい♪

海沿いを歩いていくと右手に旧市街への門がありました。


道なりに上がっていくと、聖ヤコブ大聖堂と市庁舎に囲まれた小さなレプブリカ広場に出ました。
はやる気持ちを抑えつつ、まずは全景を見たいので更に上へ上へと上がってみるのですが、
聖ヤコブ大聖堂を見下ろせるような見晴らし台など見当たりません。
聖ミカエル要塞まで行かないと無理のようですが、今そこまで行ってしまったら
たった3時間しかオープンしていない聖ヤコブ大聖堂が見られなくなるのであきらめましょう・・・
と思っている所に玄関から女性が出てきました。
彼女に「聖ヤコブ大聖堂を見下ろせるような所ありますか?」って聞いたら「家にいらっしゃい」って・・・
門に鍵をかけて出かける所だったのに、また鍵を開けてお家に入れてくれたのです。

ベランダからこんな素敵な景色を毎日見られるなんて・・・
このお家に・・・ やさしい方でした。

門と玄関の鍵を開け、さらに2階にあがり、そしてベランダへ案内してくれたのです!
見ず知らずの東洋人をお家に入れてくれるなんて・・・優しさと絶景に感動!!
門を出た所でお別れし、シベニクに来た一番の目的、今見た聖ヤコブ大聖堂へ向かいましょう。


聖ヤコブ大聖堂 Katedrala sv.Jkova 09:00-12:00 大聖堂は無料 洗礼室はKn10
1431年から1535年まで100年以上もかけて建てられた聖堂だが、公式な献堂は1555年とされている。
15〜16世紀にかけて、北イタリアのダルマチア地方とトスカーナ地方との間での芸術交流に影響を受け、
ゴシック様式とルネサンス様式が見事に融合しているユニークな造りとなっている。
2000年、世界遺産文化遺産に登録された。

ポインタしてね

1991年9月、セルビア人部隊によって砲撃され大規模に破壊されたドームは、
外観に関してはまったくその傷跡を感じませんでした。

では早速中に入ってみましょう。
逆光のため写真はないのですが、正面入口はキリストと十二使徒のレリーフで飾られていました。



この聖ヤコブ大聖堂はレンガや木の支柱をまったく使わず、石材だけで建てられており
石造建築の教会としては世界で一番大きいそうです。
建築学的にも珍しい箱型の造りなので、内側から見上げた場合と外観がほとんど同じに見えるのは、
壁から天井にかけての彫刻以外の装飾がほとんどないからなのですね。
柱列によって区切られた三廊式で、壁の下部はゴシック様式、上部はルネッサンス様式になっています。

祭壇に向かって右手から洗礼室に入ることができます。
階段を数段下りたところにある洗礼室は予想よりずっと狭いスペースですが、びっしり彫刻が・・・
わずかKn10ですが有料のせいか、私のほかにはご夫婦連れの2人だけだったので
じっくり見られ、ゆっくり撮れました。

天井の彫刻

洗礼盤の彫刻

天井の彫刻はそれはもう緻密で繊細で素晴らしい物でした。
たくさんの天使達に囲まれてあったかい気分に浸れました。

外にも見所があるので、そろそろ出てみましょうか・・・

市庁舎と向かい合っている北側の入り口は、「楽園の入り口」または「ライオンの扉」と呼ばれており
2頭のライオンがそれぞれアダムとイブの彫像を支えています。


楽園の入口を通り過ぎるとその続きの壁には・・・顔・顔・顔・・・

外壁に71人もの様々な表情をした一般市民の頭部の像があるのです。
「巡礼者ではないか?」、「オスマン・トルコに反対する指導者ではないか?」など諸説ありますが、
間違いなく言えるのは当時のシベニクの立場・職種の違う一般市民だということです。
頭部像の数が70人とか72人とか言われているのは、ライオンの頭部像が混じっているからだと思います。
私は2度数え、人間の頭部像71、ライオンの頭部像3を確認しました・・・(^^)v
なので71、または74(崩れている物があるとすれば74以上)になるはずなんですが・・・

見所の少ないシベニクでももう少し町歩きをしたいところですが、時間がないのでバスターミナルへ。
到着した時調べていた時間までまだ20分もあるのに、すぐに出発のバスがありました。
いくつかのバス会社が入っていたため、私が調べモレていたようです。
20分は貴重なのでラッキ〜!とすぐに飛び乗りました。

途中にある宿泊しているトロギルでは降りずに、終点のスプリトまで向かいます。
トロギルまでは朝来た同じ道を走り、トロギルを過ぎるとすぐに空港入口が見えました。
次回があるとしたら、もうタクシーなんて使わずに来れそうです。^m^

トロギルもシベニクも可愛いサイズの町でしたが、
クロアチア第二の都市・スプリトはさすがに大きな街なのでバスターミナルが2つあります。
私が乗って来たバスは、旧市街に近い長距離バスターミナルに到着しました。


バスターミナルの正面は海、海を左手に見て進むと公園(上左写真)があり、
公園の前の道の向こうはカフェやレストランが続いていますが(上右写真)、実は城壁の一部なんですね。
いにしえの壁と現在の暮らしが見事に調和していることがよくわかります。


ディオクレティアヌス宮殿 Dioklecijanova palaca
古代ローマ皇帝ディオクレティアヌスは、スプリトで余生を過ごすために、宮殿の造営を命じた。
295年から10年の歳月をかけて東西約150m、南北約200mの規模で建設されたが、
7世紀初頭、スラヴ人の攻撃により崩壊し廃墟となった。
その後逃げ延びた人が住み着き、外壁を残して、残っていた廃材を使って家を建て町を形成していったという。
しかし1991年、クロアチアの独立に際して起きた内戦でその多くが再び破壊された。
1979年、世界遺産文化遺産に登録された。

この城壁の向こう一帯がディオクレティアヌス宮殿

宮殿には東西南北4つの門から入れるのですが、海側の正門の青銅の門(南門)から入ってみましょう。
この青銅の門は、かつては直接海に面した門で、船で訪れる人が出入りしていたそうです。

階段を下りて入った1階部分は、地盤が沈下して地下のようになっており、
左手に「宮殿の地下」への入口があるのですが、
中央はなんとおしゃれなショップやカフェが続く通路になっており(下左写真)
宮殿の古めかしい壁や高い天井を上手く利用していました。

そしてその薄暗い空間を良く見ると、石を積み重ねた壁と柱で仕切られており、
かつての台所や食料倉庫だったと言われている跡が見受けられます。
実はこのあたり一帯がゴミに埋もれていた所であり、それが結果として遺跡を守ったと言われています。

ディオクレティアヌス宮殿内部の通路 「宮殿の地下」入口

宮殿の地下通路を抜け再び階段を上った所がペリスティル(地上のテラス)という広場で、
ディオクレティアヌス宮殿の中心にあたります。と言っても小さな広場ですが・・・


ペリスティルを出ると、両側にはエジプト産の花崗岩と大理石の16本のコリント式円柱が並んでいます。

東側(右手)に八角形の大聖堂があるのですが、
入場は可能ですが残念なことに修復中のためバリケードで覆われ全体像が見えません。

大聖堂の鐘楼

大聖堂の入場料はクーナでもUS$でも可能でした。
Kn15 or US$3との事、クーナが少なくなっていたのでドルで支払いました。
これには宝物室見学も含まれています。(鐘楼と地下墓地は別料金)
中は撮影禁止なので画像はありません。(撮っている人結構いましたが・・・)

外観同様内部も八角形の大聖堂は、8本のコリント様式の柱の上に更に小さな8本の柱がのっており
その上の段の壁にはディオクレティアヌスの彫刻像も施されていました。
木製の聖歌台の裏から宝物室につながっており、金銀細工やイコンなど展示されていました。
キリスト教の弾圧者ディオクレティアヌスの霊廟が、大聖堂に変わったとはちょっと皮肉な感じもしますね。


時間が足りず後ろ髪をひかれるように後にしたので、近い内にリベンジ必死です。あと1日欲しかった・・・
近距離バスターミナルからなら頻発するバスがあるようですが、近さで再び長距離バスターミナルへ。
たまたますぐに出るバスがあったのですが、チケット売り場には列が・・・
でもどうにか間に合ってそのバスに乗り込みます。

満席のバスでしたが幸い窓際に座れました。
お隣は英語堪能な20歳前半な感じのクロアチアの男性で、彼がまたよくしゃべる!
最初は楽しかったけどその内段々面倒になって来た・・・^^;

トロギルのバスターミナルに到着し、すぐ前の市場にちょっと寄ってみます。


明日の早朝出発でなかったら色々買いたいような新鮮な果物などが豊富でした。
ひと回りしてから道を隔てたスーパーで、ビールやつまみの生ハム等を買ってホテルへ帰ります。

スプリトでランチの予定だったのですが、
両替ができなかったり、時間がなかったせいもあり、ランチ抜きで戻ってきたのでお腹ぺこぺこ・・・
夕飯はちゃんとした所で食べたいので、今ランチをとったら夕飯も危うくなる・・・
と言う事で部屋でビールとつまみでしのぎましょう・・・

ポインタしてね クロアチアビール色々

お腹が落ち着いたら早速トロギルの観光に出かけましょう。
ホテルから歩ける距離だし、遅くまで陽は高いので時間はた〜っぷりあります♪


古都トロギル Romanicki grad Trogir
アドリア海沿岸のみならず中欧でももっとも保存状態のよいロマネスク=ゴシック建築群があると言われている。
中世から続くトロギルの中心部は城壁で囲まれ、城、塔、住居、宮殿など、ロマネスクからゴシック、ルネサンス、
バロックといったさまざまな時代の建物が保存されている。
1997年、世界遺産文化遺産に登録された。

トロギルは歩いて回れる範囲に盛りだくさんの見所がありますが、
迷路のような路地裏を当てもなく歩くのがとっても楽しい♪


一応目的地へは向かっているのですが、ついつい横丁へ紛れ込んで道草です♪
途中で花嫁さんにバッタリ遭遇・・・「おめでとう♪」「ありがとう♪」と挨拶したのですが、
後で聖ロヴロ大聖堂で再会するとはこの時は思ってもいませんでした。

ロヴロ大聖堂

一番の目的、ロヴロ大聖堂に着くとなんだかザワザワしています。
聞くと結婚式のため、普通なら20時までオープンのはずなのにクローズになっています。
そんなぁ・・・(-.-)
でも結婚式が始まるとゲートが開き、ドサクサに紛れて入れてしましました。
私を含めた20人位の観光客も一番後方から参列してしまった感じ・・・^m^

粛々と・・・ あっ!さっきの花嫁さんだ・・・ フラワー&ライスシャワーで待ち構え

この挙式の後、参列者が外に出たわずかの時間、通常なら有料のロヴロ大聖堂をタダ見できました。
土曜でお日柄が良いのか次のお式もあるようなので、じっくりは見られませんでしたが・・・


アダムとイブのレリーフを使ったものって多いですね

ロヴロ大聖堂内では次の挙式の準備が慌しく始まり、
外ではフラワーシャワーとライスシャワーで賑やかな一団と、
これから厳かなお式に参列する一団がバッティングしています・・・

ゆっくり見られそうもないから・・・と私もロヴロ大聖堂を後にしましょう。

時計塔 聖イヴァン教会(ピナコテーカ)

迷路のそぞろ歩きを楽しみながらひと回りし、ちょい早めながら夕食のレストランへ向かいます。
今日は最後の夜なのでちょっと良い目のレストランにしましょう・・・とモニカに。

建物の谷間におしゃれな空間が♪ 壁もディスプレイ
今回はフルボトル♪ ポインタしてね 4種盛り♪
突き出しの海老 炭で焼いたパン

そんなにお腹はすいていないけど、最後の夜なので美味しいワインが飲みたかったの・・・
で、ワインリストを見るととんでもなく高いワインがあったので、
「この高いのは除いて、クロアチアのワインでお勧めは?」って聞いたのです。
すると「これが絶対お勧め♪」と言われたのはその次の値段のワインでした。やっぱりね・・・(^^)
でもちょっとの所で美味しくないのじゃイヤだから「それお願いしま〜す♪」
メインのお料理の倍しましたが、さすがに美味しかったです。(^^)v

テラスの隅に炭火のグリルが置いてあり、それでお料理もパンも焼いてくれるのです。
炭火焼なのでステーキが美味しいのかもしれませんが、
ワインが白なのでシーフードのブロシェットにしてみました。
炭の香りがしてシンプルながら美味しい♪ 量もちょうど良かったし・・・

アイスクリームは、苺、バニラ、へーゼルナッツ、チョコの4種山盛り!
サービスもスマートで、さすがは老舗でした。



酔い覚まし^^;方々遠回りして、夜の迷路を楽しんでからホテルに帰りました。

レセプションでモーニングコールを4時半にたのんだら・・・何だか変・・・
ここはプチホテルなので深夜はスタッフが常駐していないらしいのです。
「空港まで送るからモーニングコールは5時半、ホテル発は6時でどう?」との事。
バスで行く予定だったので早めにしていたのですが、送ってくれるなら願ったり叶ったりです♪

部屋に戻りシャワーを浴び、残りのビールをかたずけながらネット・・・
明日の不安がなくなったのでとってもラッキ〜♪と油断していたらすでに1時・・・寝なきゃ・・・



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