Baeza 滞在
2010年03月 RTW6周目第3弾
お初とお久の二国紀行 9日目



6時起床、睡眠たっぷりとれたし早起きだし・・・優等生的旅人です。
今夜もこのホテルに泊まるので、軽く部屋をまとめればいいのでラクチン。

今日はウベダにショートトリップする予定なのですが、バスは頻発しているし所要時間は15分と近いので、
今朝しか見るチャンスがないハバルキント宮殿を見てからウベダに行きましょう。

装飾が見事なファサード
ポインタしてね ポインタしてね
アントニオ・マチャド像 このオレンジは苦いそうです

イサベル様式の重厚なファサードを持つハバルキント宮殿 (Palacio de Jabalquinto) は、
18世紀初頭から司教本部として使われていましたが、元々はゴシック様式の優美な宮殿でした。
内部の一般公開は、庭へ続く回廊やバロック様式の階段、ルネッサンス様式のパティオのみですが無料です。
現在はアントニオ・マチャド国際大学の施設になっています。


さてバスターミナルへ・・・
1本前のバスに乗れるかも・・・と急いだのですが、残念・・・最近のスペインの公共交通は定時発着率高しです。
ゆっくり切符を買ったり、トイレを使ったりする時間が取れてよかったのかも・・・

このバスでGo!

バスはハエン発ヴィジャルロドリゴ行きで、席は半分位埋まった状態で到着し、ここバエサでほとんど満席になりました。
私のチケットに印字されている席にはすでに先客がいたのですが、その2列後ろが2席共空いていたのでそちらへ。
走る事15分、ちょうど10時にウベダに着くと、乗っていたほとんどの人が降りました。
ウベダのバスターミナルはバエサより大きいので、ここで乗り換える人も多そうです。

バスターミナルを出て右手に行き、すぐにある大通りを左折すると町の中心へ向かいます。
左折してすぐ左前方にド〜ンと立派な建物が見えてきました。
アンダルシアのエル・エスコリアル宮と呼ばれているサンティアゴ病院 (Hospital de Santiago) です。


現在は文化センターとして使われているサンディアゴ病院は、パティオまでは自由に入ることができます。
毎年初夏に行われるウベダ国際音楽舞踏会では、ここがクラシックのコンサートやバレエの会場になります。


サンティアゴ病院を出て左(東)に進むと、同じ道なのに段々細くなり両サイドにはブティック等の店が連なり、
こんなごく普通の商店街をズンズン進むと、突き当たりに現れた空間がアンダルシア広場で、
ここがウベダの旧市街へ入るメイン(北)の入り口になります。
この広場を境に全く趣が変わり、時代を感じさせる建物の間を細い道が迷路のように入り組んでいます。

スペインの他の地同様に見学時間にシエスタ?が存在するので、入場可能な時間を検討しなくてはいけません。
ではまずサン・パブロ教会 (Iglesia de San Pablo) へ。

ポインタしてね
西の扉 こ ち ら の 3 点 は 公 園 側 の メ イ ン の 扉

1368年にほとんどが破壊されてしまったサン・パブロ教会ですが、西の扉だけ当時のまま残っています。
入り口は3ヵ所、一番古い西の扉は13世紀初頭のものでロマネスク様式、
メインの南の扉はゴシック様式、そして北側の扉がイスラム様式とさまざまです。
実際に教会へ入るには質素な東の入り口からで、教会内部はごく普通の小さい教会でした。


公園の前の道をズンズン南へ歩くと突き当たったところにも広場があり、この辺りに見所が集まっています。
14時で一旦閉まってしまうエル・サルバドール教会 (Iglesia del Salvador) を最初に見てしまいましょう。

バスケス・デ・モリーナ広場から見たエル・サルバドール教会 西側のファサード
こ の 3 点 は マ チ ュ カ 作 の 南 側 の 門

エル・サルバドール教会は16世紀のスペイン・ルネッサンスの代表的建築物で、
グラナダのカテドラルを設計したディエゴ・デ・シエロと、
アンダルシア・ルネッサンスを代表する建築家バンデルビラにより建てられたもの。
特に南側の門は、アルハンブラ宮殿にあるカルロス5世宮殿の設計者マチュカ作でとっても優美です。
ここは教会ですが有料です。なのにパンフレット等は一切ありません。
でも入る時、A3サイズ位にパウチされた写真付き説明書を貸してくれるので解りやすいです。
言語は、英・西・仏・伊・独のみで残念ながら日本語は無いそうです。
教会内は撮影禁止なので写真はありません。


トイレ&ランチの予約を・・・とお隣のパラドールへ。
ところがここのパラドールは公共の場にトイレがない・・・今まで13箇所のパラドールを利用しましたが初めてです。
バルやレストラン内にはあるのでしょうけどまだオープン前だし・・・
切羽詰っているわけではないので次の見学へ。


裏手にロス・カイドス広場、前にバスケス・デ・モリーナ広場を配している市庁舎です。

ポインタしてね

この地ならではのパティオだけ見ようと入ったら一角にトイレがありました。さすがは公共施設です。
それ以外観光客への公開はしていませんが、表と裏の広場への通り抜けができるのが便利です。


市庁舎の前のバスケス・デ・モリーナ広場の向こうにあるのがサンタ・マリア教会 (Iglesia de Santa Maria) です。

ポインタしてね

長い間修復中だったのですが、まだ工事真っ只中!
というより瓦礫だらけの内部、いつ再開になるのでしょう・・・って感じです。
ウベダで楽しみにしていた教会のひとつだったのですが、バリケードされた金網越しに覗くだけで残念です。
しかも逆光で外観もうまく撮れず・・・


「ランチはパラドールで・・・」と決めていましたが、実はもう1軒気になるお店があったのです。
パラドールより1時間早くオープンするので、もし良さそうだったらそちらにしようかな・・・とチェックをしに行きました。
でももうオープンの13時になっているのに開く気配がありません。定休日でもないのですが・・・

やはり初志貫徹、パラドールが開くまでもう少し町歩きでもしましょう・・・とブラブラしていたら
なんだかとっても雰囲気の良いお店発見!陶器のお店なんですが・・・

ぜ〜んぶ彼の手作り ポインタしてね 所狭しと・・・ 著名な方のようです

入り口からして素敵ですが、古いパティオを上手に利用したディスプレイには脱帽です!
通りから見える所にある蹴り轆轤で次々と作成しており、
マジックのようなその滑らかな手つきをしばし眺めていたら、手をとめて小冊子をくださいました。
何かのエキシビションのパンフレットで、その中の陶磁器のコーナーにこの彼が写真入りで載っていました。
芸術家肌というより、穏やかで優しくて気さくな感じのアーティストでした。


さてそろそろお時間になってきたのでパラドールへ戻りましょう。

パラドール ポインタしてね ポインタしてね

このパラドールは16世紀のルネッサンス様式の宮殿で、パティオを中央に配したシンプルな2階建てです。
レストランが開くまであと20分ほどあるので、いつも通りまずは地下のバルへ。
パラドールのバルでアペリティフをいただくのも楽しみのひとつなんです♪

フィーノを♪

喉カラッカラなのでセルベッサが飲みたいのですが、せっかくのアンダルシアなのでヘレスを♪
ヘレスとはシェリー酒のこと、シェリー(Sherry)はヘレス(Jerez)のモーロつづりで、
アンダルシア・カディス県のヘレス周辺の三角地帯のみ名乗る事が許されている強化酒です。
食前酒なのでキリッと辛口のフィーノにしてみました。
自家製オリーブを期待していたのですが、残念ながらおつまみはピーナッツでした・・・

乗って来たバスの行き先のビジャルロドリゴが気になっていたので、民族衣装を着たスタッフの女性に聞いたのですが、
私の片言スペイン語が通じなかった上、彼女も詳しく知らなかったのです。
話はそこで終わったと思ってのんびりフィーノを飲んでいたのですが、なんと問い合わせしてくれていたようで、
英語を話せるレセプションのスタッフがインターネットで調べ、資料をプリントアウトして持って来てくれたのです。
こういうところがさすがパラドール!なんですねぇ・・・

フィーノで刺激された胃袋、お膳立ては万全です。では1階のレストランへ。

温ったかパン、めちゃうま〜 オリーブ、これまたうま〜 前菜4種
サラダ ポインタしてね ポインタしてね ポインタしてね

お得な「パラドール80周年記念メニュー」があったのですが、
せっかくなので倍近い料金ですが「ハエン地方のグルメコース」にしてみました。

「Special Gastronomic Menu of the Province of Jaen "Landscape of Flavor"」という長い名のセットメニューです。

前菜は、アーモンドとガーリックのスープ、塩鱈のカナッペ、オレンジと生ハムのパテ、パプリカのプディング。
どれも超うま〜♪ この後のお料理がとっても楽しみです!

プリモは、ポタージュ or ペルディス(うずら)のサラダだったのでサラダをチョイス。

お魚、他は忘れましたがチョイスしたのは塩鱈のトマト煮。
塩鱈は大好きなのでついチョイスしてしまいましたが、後悔ない美味しさでした。

お肉は、オックステールの煮込み or 仔羊の煮込みだったので仔羊をチョイス。
松の実が入りほのかにカレー風味、付け合せはズッキーニ、茄子、ポテト、トマトのグリルでした。
お腹いっぱいになっていた事もあり絶賛の評価ではありませんが、普通に美味しくいただきました。
どちらかと言ったら、カレー風味よりワインやヘレスで煮込んだどっしり伝統的な味の方が好きですね。

お腹いっぱいなのでオリーブのアイスをチョイスするつもりだったのですが、
「ハエンのデザート5種盛り合わせ」を勧められました。
アーモンドプリン、焼きプリン、アーモンドのミルフィーユ、ナッツたっぷりのトリュフチョコ、卵黄とミルクのムースでした。
もうかなり満腹なので、こってりしたデザートへの評価も鈍い&厳しいかも・・・


ウベダの見ることが可能な所は全て見てしまったのですが、夕暮れまでウベダの町歩きをするか、
それとも早めにバエサに戻って見残している所を見るか・・・と検討した結果バエサに戻る事にしました。

ウベダのバスターミナル 外観より中の方が広い

バスターミナルに戻ったのが17時、バスはちょっと前に出てしまった後でした。
タイミング超悪いです。あと1時間待ち・・・
ちょうどこの時間帯にはバスの発着が無いので、チケットの窓口やトイレはすべて鍵を掛けられ使用禁止です。
ぼ〜っとベンチで待つ1時間って長いですねぇ・・・
17時半、やっと開いた窓口でチケットを購入し、トイレも使えホッ。

ウベダ18時発のバスはグラナダ行きで、17:50分に入線しました。
そして10分後の定時に出発し、最初の停留所バエサも定時の18:15に到着しました。

せっかくなので、このままちょこっと見学してしまいましょう。
まずはサンフランシスコ教会跡へ。

ポインタしてね ポインタしてね ポインタしてね

サンフランシスコ教会跡を柵越しに見たのですが、
写真左の教会が開いている時間帯だったら後方の教会跡(写真中と右)に入れるのでしょうか?
かなりの歴史的建造物なのに青空天井だったのが気になりました。

そしてすぐ前のメルカド(市場)へ。

メルカド かわい〜♪

すでに閉まっていたのですが、狭い道路越しに後ずさりしつつ素敵な外観を撮ろうとしていたら・・・
「セニョーラ、足元気をつけて!」と可愛い声が・・・見ると8歳くらいの2人の男の子が心配してくれていたのです。
歩道が工事中で段差があるのは重々知っていたのですが・・・
「写真撮ってもいい?」と聞いたらしっかりポーズしたりして・・・めちゃ可愛い♪
撮った後モニターで見せてあげたのですが、こういう時ポラロイドならプレゼントできるのに・・・ね。


「かまど屋」ってなとこでしょうか バゲット風のパン購入

美味しい焼き立てパンを買ってホテルに戻ります。
洗濯&入浴を済ませてから、たんまりランチでお腹が空いていないので、恒例^^;のお片づけ夕食にしましょ。

今夜はこれらを 残り物の生ハムとチョリソとチーズ アーティーチョーク

PC叩きつつ飲み&食べていたら窓の向こうでパレードの音が・・・
でも今夜は部屋から聞くだけにしときましょ。



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