Jeju 滞在
2011年05月 済州島旅行記 
神秘の島チェジュへ 4日目



昨夜1時にベッドに入った後すぐに熟睡できたようで、6時の目覚めは久し振りに爽やかです。
買っておいた辛ラーメンとオレンジ、そして念願のハルラボンで朝食にしました。

左2個がハルラボン、右がオレンジ

値段は忘れちゃいましたが、1個あたりで倍近かったかも・・・
(実際にはキロいくらで売っていますが、大まかに計って個数販売もしてくれます。)
大きさも倍くらい違いますが、ハルラボンの上のでっぱりと皮の厚みを差し引くと、気持ち大きい程度かな。
で、お味・・・オレンジの圧勝です!
ハルラボンは見た目もお味も日本のデコポンみたいなので普通に美味しいのですが、
なにせオレンジがうますぎる〜♪

一昨日、万丈窟(マンジャングル)で知り合って夕食を共にした女性は、
あの日、なんと朝から漢拏山(ハルラサン)に登山し、その後万丈窟に来たのだそうです。
iフォンやコンデジの動画や写真を見せてくれ、5コースある内の「霊室(ヨンシル)コースなら4時間よ!」と、
バスの時間や降りる場所を紙に書いてくれていました。

今日は半日もあれば充分な所に行く予定だったので、じゃあ漢拏山に登ってみるか!と早起きしたのです。
でも登山靴どころかスニーカーすら持って来ていないので、スニーカーを買うか考えたのですが、
靴見知りな^^;私の足は、買ったばかりのスニーカーとすぐに仲良くなれそうもないので、
持参したズック(フェアバンクスで買った一応ウォーキングシューズ)で登ってしまうことにしました。
夕食を一緒にとった時、「この靴で大丈夫かなぁ?」と尋ねたら、「た・たぶん・・・」と賛同率50%なお返事でしたが・・・

前置きが長くなりましたが、そんなわけで今日は山登ってきます!
いつものように近くのバス停からまずは市外バスターミナルへ行き、アドバイス通り8時発のバスに乗り込みました。
このバスは漢拏山の西側の1100道路を走るので、乗っている人のほとんどが山登りの恰好をしていました。
重装備というよりはトレッキング風の人が多かったのですが、リュックに帽子にスニーカーは必須のようです。(汗)

顔も腕も日焼けしてとても逞しそうな50歳半ば位の女性が途中のバス停から乗って来て、私の隣に座りました。
私の見ていた漢拏山のマップに興味を持ったのか話しかけてきたのです、韓国語で・・・
ジェスチャーと地名で何とか意思疎通したのですが、霊室から登るつもりだった私に、
「オリモクから登れば?」とか「霊室から登るならオリモクへ下りたら?」とか意思をグラつかせる事を言うのです。
でも私には万丈窟であった彼女からもらった霊室の情報しかないので、急に言われても困る・・・
オリモクの方が1時間ほど行程が長いので、やはり初志貫徹、最短の霊室から登ることにしました。

そうこうしている内にオリモクに着いてしまい、隣の人を含めた約半分位の人が降りて行きました。
ん?オリモクは人気のあるルートなのかな?・・・ちょい気になる・・・

オリモクから15分位先の霊室のバス停で降りたのは10人位でした。
右方向のダラダラ坂を上って行くのですが、車道の右側に木道があるので歩きやすく森林浴気分も上々です。
もう山登りに入っているのかと思っていたら、なんと登山口まで2.5kmもあるようです。
登山口までとバス停までの距離を示す案内板が要所要所にあるのですが、
上り坂なので登山口までの数字が減るのがとっても遅い・・・結構きついです。
漢拏山登る前にバテそう・・・
私の後ろのおばちゃん2人組はヒッチハイクをし始め、3台目でキャッチ、ちゃっかりしてる・・・
結局バス停から50分かかって登山口に着きました。おばちゃん、あなたたちは正解かも・・・
バスの中で話した女性は、この距離を知っていたのかもしれませんね。
マップで見ると、バス停と登山口の距離はオリモクの方が近そうに見えるから、トータル的には同じになるのかなぁ?


漢拏山(ハルラサン)

済州島の中央に位置し、なだらかに傾斜する楯状火山(休火山)で韓国最高峰の1950m。
記録されている中での最後の噴火は約800年前、山頂には25000年以上前に形成された火山湖がある。

368個のオルム(寄生火山)と様々な火山地形が地質学的価値を高め、
韓国で自生する4000種あまりの植物の内2000種ほどがこの漢拏山に自生しており、「生きた生体公園」とも呼ばれている。

2007年、世界遺産・自然遺産に「済州の火山島と溶岩洞窟」のひとつとして登録された。

では登り始めましょう!

霊室の登山口 登りはじめは森林浴気分で気持ち良〜い!

段々足場が悪くなって来つつもまだラクショウ♪でも本格的装備の人を見るにつけ自分の軽装が不安に・・・

この辺が一番辛かった・・・ だいぶ登ってきました 昨日行った西帰浦方面

もうひと頑張り!の地点 標高が高くなってきたのがわかりますね

ここを渡らないと頂上へ行けません すごい足場でしょ 湧水が美味しかった♪ノル泉かな?

ひと息つける高山草原付近 ゲンカイツツジやチョウセンヤマツツジに癒される〜

一番きつい地点で食べたオレンジ、喉の渇きが一気に引き、また歩く気になれました。
バスの中で話した女性にもらった飴もエネルギー補給になりました。
持参していたペットボトルの水が少なくなった頃にノル泉?に到着し水を補給、冷たくて美味しかった〜♪
私は登山やトレッキンングの愛好家ではないし、どちらかと言ったら疲れるのは嫌いなほう・・・
でも登った後の感動はひとことでは言い表せないですね。
登る気にさせてくれた彼女に感謝です。

韓国ではほとんどの人がハンラサンと呼びますが、現地の案内書はハンラサン、ハルラサン混在しておりました。
日本のガイドブック等はハルラサンと記載されることが多いので、この旅行記ではハルラサンで統一しました。


さてバスに間に合うようガンガン飛ばして下りましょう。足裏に岩が結構響きます。
登りではそれほど気にならなかったのですが、下りで靴底の厚みの必要性を痛感しました。

乗りたいバスには間に合いそうもないと下山中に確証したので、
登山口を出た所の日陰で、次のバスの出発まで時間調整してからバス停まで下りました。
5分遅れて到着したバスに乗り込みしばらく走ってオリモクのバス停へ。
な・なんと!往路隣に座ってずっとお話していた女性が乗り込んできたのです!
お互いに「あ〜っ!アニョハセヨ〜」と再会にびっくり!
コースも違う、バスもそこそこ本数あるし、1本前に乗れていたら会えなかったわけだし・・・
度重なる偶然に何かを感じるのは、ここが神秘の島と謳っているからなんでしょうか・・・

このバスは済州市外バスターミナルまで行きますが、私は途中下車をば・・・
もちろん「アニョハセヨ〜」と手を振ってバスを降りました。


トッケビ道路(トッケビドロ)

別名「神秘の道路」とも呼ばれるこの道は、上り坂のように見えて実は下っているという不思議な道である。

ポインタしてね この車もエンジン切ってます 傍らにはたくさんの牛も・・・

トッケビとは韓国語で「お化け」と言う意味、いわゆるミステリーロードですね。
「神秘の島・済州島」のキャッチフレーズに便乗したのか?「神秘の道」なんて別名もつけられています。
道に対して両サイドの土地の勾配が逆なので錯覚するのですが、こんなスポット他にもありますよね。
エンジンを切った車が坂道を上っていく、缶などを置くとコロコロと上っていく・・・といった事をみんな試しています。
かくいう私ももちろん持参のペットボトルを転がしました。^^;
ま〜一度見れば(試せば)もういいかな的スポットですねぇ。

あと20分待てば市外バスターミナル行きのバスが来るはずなんですが、
たまたま来たバスに手を挙げ「チェジュシ?」と聞くと頷いたので乗ってしまいました。
これが失敗のもと・・・
新済州を抜け、空港前を走ったのでそろそろ市外バスターミナル・・・と思ったら右折した・・・
そして右折左折の繰り返しで、地図上での現在地が分からなくなってしまいました。
ドライバーに「バスターミナルに行く?」と聞いたら首は横に・・・とっても無愛想だったのでそれ以上聞きにくく、
近くにいた20歳位の女性に尋ねると、すぐに携帯でチェックしてくれ、
2つ先の停留所で下車して乗り換えるよう、そしてご親切にも乗り換えるバス番号も4つほど調べてくれました。
手際の良さや的確な案内、そして優しさに今日もほっこりあったかい♪

オレンジは食べたもののランチ抜きでめちゃ空腹なので、今日も東門市場に立ち寄りました。
ここのピントックが美味しいとの事なので、小腹みたしにいいかな・・・と。

ピントックの屋台 これ(左手前)がピントック

薄く焼いたそば粉の皮でもやし等をクルクルと巻いたもので、韓国版クレープと言ったところでしょうか。
酢醤油みたいなタレをつけていただきます。
クレープほど油っぽくなくヘルシーですが、同じそば粉なら私はフランスのガレットの方がいいなぁ。

いや〜ちょこっと食べたら俄然空腹感に襲われてしまいました。^^;
お魚が食べたいので魚市場に行ってみましょう。

海沿いの魚市場です

魚市場をぐるっと一周してから海側に出ると、何軒か食堂がありますが、
ガラガラかちょぼちょぼな客の入りの店が多い中、1軒だけ超混んでいる店がありました。
電話番号をチェックしたら私が目指していたお店だったので入ったのですがほぼ満席、
たまたま出る客がいたのでラッキーでした。

小上りもいくつかのグループでいっぱい、テーブルも満席、
テーブルに案内してくれた人に「メニューあります?」と聞くと「ちょっと待って・・・」と行ったきりなかなか来てくれません。
壁にはお品書きがあっちこっちに貼ってあるのですが、まったくもってチンプンカンプン。
やっと来てくれたら「メニューはない」との事。事前チェックではあるはずなんだけど・・・
でもないと言われたのだからしかたない・・・
「オクトムグイを」と言ったら、これまた「ない」との事、「じゃあカルチグイは?」と言ったらにっこり「ある」との事。
というわけで太刀魚の塩焼きをオーダーしました。

中央が太刀魚の塩焼き

料理が来るのを待っていると、満面の笑みをたたえた男性が私の席に来て、「ひとりですか?」と・・・日本語で。
日本人はこういう満面の笑みで話しかける人少ないですよね。
最初はちょっと胡散臭い?と思いつつ話をしていたら、二つ向こうのテーブルに奥様とお嬢さんがいるそうで、
「よかったら私たちのテーブルで食べませんか?」とお誘いいただきました。
韓国ではひとりでご飯を食べるのはさびしいこと、そういう人がいたら声をかけること多いらしいです。
そういえば1年半ほど前、ハノイのハロン湾めぐりの船の中での事、
一人でテーブルにいた私に「一緒に」と声をかけてくれたご家族も韓国の方でした。
コリアンホスピタリティなんでしょうねぇ。

上品な奥様と、KARAのメンバーになれそうなほどきれいなお嬢さんは韓国語オンリーですが、
日本語堪能なご主人の通訳でご一緒させていただくことになりました。
最初はご主人と私の日本語会話だけ盛り上がり、なんか変な空気だったのですが、
ソウルの鍾路タワーやiフォンの話でお嬢さんと盛り上がり、マッコリをごちそうになるまでに・・・

ソウルに住むこの方はかつて現代に勤めていた際、トヨタや日産での研修?等で何度も来日、
また自社にも日本人スタッフがいたため日本語を覚えたそうで、今は自営業をしている社長さんでした。
25年前に結婚し、ハネムーンがここ済州島だったそう。
今年は銀婚式なので、25年前と同じ日に同じ場所に旅行に来たのだそうです。
そして今回は24歳になるお嬢さんも加わって3人旅、幸せを絵に描いたようなご家族でした。

済州島を発つ日が同じ日曜日、彼らはKEですが時間帯がほとんど同じだったのです。
空港配返車のレンタカーで旅しているそうで、
「当日ホテルまで迎えに行って空港まで乗せていきますよ」と言っていただいたのですが、
送迎が付いているホテルなのでありがたく辞退させていただきました。本当にお優しくて感動です。

今年の3月11日は埼玉に来ていたそうで、東日本大震災を少なからず体験しており、そんな事も話題にのぼりました。
そういえば万丈窟で知り合った彼女も、「地震大丈夫だった?家族とか親戚も大丈夫?」と気にかけてくれていたし、
ごく一部の反日感情を抱く人を除けば、韓国と日本は親戚みたいな間柄になりつつありますよね。

車で高級ホテルに帰る彼らを見送り、私は歩いてホテルに戻りました。
今日もたくさんの温かい思いやりをいただいて1日が過ぎました。どうもありがとう♪



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