ANTWERPEN → GENT 2015年03月 
ベルギー&買うだけパリ3日目



何度か目が覚めたものの熟睡できたようで、予定より2時間も早いなんと3時に起きてしまう。
スーツケースひとつに荷物をまとめ、朝食をとりつつネット。ここもサクサク繋がります。

ヨーグルトとサンドイッチで朝食

昨夜はライトアップした、そして今朝は朝陽に輝くノートルダム大聖堂を、部屋の窓から眺められたし、
8階で旧市街方面に向いた部屋だったせいもあるけれど、また来る機会があるならここを選ぶかも。

アントワープ中央駅を07:37のICに乗ります。

 Antwerpen→Gent S.P.  0737→0833 IC 

行き止まり駅なので列車止めが 出発案内を確認してホームへ 07:37発リール行に乗ります
IC列車が入線してきました 車内はゆったりした広さ

車内は予想以上に広々、ゆったりとベルギー第3の都市ゲントへ向かいます。
スヘルデ川とレイエ川2つの大河が合流する地点にあるゲントですが、
合流地点のことをケルト語で「ガンダ」と言い、これがゲントの語源になったと言われています。
ゲントはドイツ語と英語読み、オランダ語ではヘント、フランス語ではガンです。

定時にゲント・セントピータース駅到着。ICだと1時間弱で着いてしまいます。(9.40ユーロ¥1256)
ホームは日本でいう2階にあるのですが、エレベーターもエスカレーターもないので必死に階段で階下へ。
お手伝いしましょうか?と何人かに声をかけていただきましたが、もう半分位来ていたので頑張りました。
明日のチケットを自動券売機で買おうとしていたら、現地女性がすぐにヘルプ、続けざまの優しさにほっこりです。

タクシーでホテルへ。
当初トラム&徒歩で行くつもりでしたが、結構複雑だったのでタクシーで正解でした。災い転じて福となす・・・

屋根修復中のためクレーンが・・・

外観はしっかりギルド、数段上ってベルを鳴らして開けてもらう重厚なドア、廊下も階段もクラシックです。
16世紀の貴族の邸宅をホテルにしているのでとっても素敵♪
メールでのリクエスト(静かで明るい部屋希望)がしっかり伝わっており、希望通りだとここ・・・と部屋をみせてくれました。
とっても素敵で広々としていたけれど、非常階段がバスルーム(トイレ)から丸見えなのが気にかかり、
緊急時以外絶対使用しないといわれても不安で、別の部屋に変えていただきました。
先ほどの部屋に比べるとだいぶ狭いけれど安心、どちらにしてもすぐ部屋を貰えたのはありがたいです。
素敵なご主人が、ちょっと螺旋がかったアンティークで急な階段なのに、
重くてデカいスーツケースをあっちの部屋こっちの部屋・・・と運んでくれました。
シャンデリアやクローゼット、天蓋風装飾付のベッドなどクラシックだけど清潔、リネンやカーテンもシックで素敵です。
荷物を置いたらすぐに出かけましょ。

ホテルからすぐのレイエ川岸のコーレンレイをブラブラ歩いて聖ミヒエル教会前の階段を上ります。
すぐある橋がミヒエル橋で、ここからのコーレンレイとグラスレイの眺めが素敵です。

レイエ川西側のコーレンレイ レイエ川東側のグラスレイ

船員組合のギルドハウスやビール醸造所、ロマネスクの城など並ぶコーレンレイは「小麦の埠頭」の意、
グラスレイは「香草の埠頭」の意で、当時の商人たちの富と力を象徴する壮麗なギルドハウスが並んでいます。
海からの玄関口にあたるここで積荷を小さな船に移して市内に運ぶため、計量所や倉庫として利用されていたものです。


このミヒエル橋から右手を見ると、聖ニコラス教会、鐘楼と繊維ホール、そしてバーフ大聖堂の塔が一望できます。
素晴らしい景観を楽しみながらコーレン・マルクト広場を通り過ごして、まずは世界遺産の鐘楼と繊維ホールへ。

鐘楼と繊維ホール Het Belfort en Lakenhalle

ベルギーとフランスの鐘楼群/鐘楼と繊維ホール

鐘楼は監視塔として1313年〜1380年の間に、非常時に軍隊を招集する目的でギルドによって建てられた。
鐘楼の東側にある繊維ホールは1425年に建造され、ゲントの歴史に関する資料が展示されている。

1999年、2005年拡張 世界遺産・文化遺産に登録された。

ポインタしてね

91mの鐘楼の天辺にはシンボルである黄金の竜が輝いていますが、これは三代目です。
1377年に造られた最初の竜は400kgもある銅製で、現在は見張り番の部屋に展示されています。
16世紀に44個の鐘で構成されるカリヨンが設置され、自動演奏装置と連動して美しい音色を奏でます。

11〜12世紀にかけ英国から輸入した羊毛で生産する毛織物で、ゲントは重要な商業都市へと成長しました。
毛織物商人たちの会議場でもあった繊維ホールですが、牢獄としても使用されていた一時期もあったそうです。

遺構が見えます 狭いでしょ 急でしょ

チケットを購入し左手の梯子階段を少し下りると遺構が見えるフロア(上左の写真)
その写真の後方から、狭く古めかしい螺旋階段で上ります。
結構急で息を切らして1フロア(一般家屋の1フロアと違い3階分位あるような感じ)上がると、エレベーターがあります。
このままずっと螺旋階段も続いていますが、私は素直にエレベーターで。ほとんどの人も同様でした。
最上階は3階ですが、各フロアに停車しながら利用しました。
最初のエレベーター乗場がグランドフロアになるので、3回降りたことになります。
各階に展示物があり、ドラゴンのレプリカだったり、カリヨン構成の鐘だったり、カリヨンの自動演奏装置なども。

鐘がずらりと カリヨンの自動演奏装置

3階で降り階段を少し上ると外に出られますが、すれ違うのが大変なくらい狭い外周でした。でも遠景は素晴らしい♪

レイエ川沿いのギルドハウス 市民劇場 聖ヤコブ教会
聖ニコラス教会 市庁舎


鐘楼の向かいに威風堂々とあるのが聖バーフ大聖堂 St.Baafskathedraal。
大規模な修復中のため、ファサードは足場と覆いで悲惨ですが、それでも中に入れます。
逆光&近すぎて良い写真が撮れなかったので、↓は鐘楼の上から撮ったものです。


12世紀に建造が開始され完成したのは16世紀。
数世紀に渡って建造されたため、ロマネスク様式とゴシック様式の特徴を併せ持っている教会です。
ゲントで生まれたカール五世が洗礼を受けた教会としても知られています。
重厚で壮大なだけでなく、ルーベンスの「聖バーフの修道院入門」やデルボーの「真理の説教壇」など、
数々の傑作があるのですが残念ながら撮影禁止です。
カメラにバッテンマークがあるのに、撮っている人結構いるんですよねぇ・・・

教会自体は入場無料ですが、
「中世フランドル絵画の至宝」 「初期フランドル絵画の最高傑作」 「ベルギーの七大秘宝」などなど
最大級の賛辞で飾られるファン・アイク兄弟が描いた祭壇画 「神秘の子羊」 を見る場合は4ユーロかかります。
入ってすぐ左側の礼拝堂の奥に特別展示場があり、入口でオーディオガイド(日本語あり)を借りられます。
こちらも当然撮影禁止なので画像はありません。詳しくはこちらをどうぞ。

1425〜1432年にかけて描かれた「神秘の子羊」は12枚のパネルで構成されており、
そのうち両端の8枚のパネルが内側に折りたためるようになっています。
パネルは内装、外装ともに描かれており、開いた時と畳んだ時で全く異なった外観になりますが、
現在は開いた状態でガラスケースに守られているため、360度ぐるりと回って観賞することができます。

内装は2段、上段はキリスト(異説あり)を中心に聖母マリア、洗礼者ヨハネ、天使、アダム、イヴなどが描かれ、
下段は中央部分に神の子羊、両サイドに神の子羊を崇拝するために集った天使、聖人、預言者などが描かれています。

外装は3段、中段に描かれているのが聖母マリアの受胎告知、
4枚に描かれた下段の内側2枚は、単色で表現された彫像のような洗礼者ヨハネと福音記者ヨハネ、
その両サイドはこの祭壇画の制作依頼主夫妻の肖像で、聖衣のような赤い衣装を纏っています。

オーディオガイドの説明は丁寧で詳しく、充分堪能できました。ちなみに最後まで聞くと小1時間かかります。
でも、聞いた内容を絵で確認したり、確認後また聞きたいと戻ったりで、この狭い部屋に1時間半も滞在してしまいました。
絵画鑑賞でこんなに理解ができ、充実したのは初めてかも・・・とても満足しました。


満足したけれど疲れた・・・トイレも行きたい・・・お腹も空いた・・・ではお昼にしましょ。
すぐそばのMAX(ワッフルの元祖)が良かったのですが本日定休。
第二希望のお店までに見どころが続くので、空腹だけど見ちゃいましょう。

歴史的建築物の市庁舎 大肉市場ポインタして裏はレイエ川 大肉市場の内部

鐘楼の上から見た市庁舎の前をレイエ川に向かって歩きます。
川の左手前が1406年〜1410年にかけて建造された大肉市場で、現在はレストランと展示空間になっていました。
ひと回りし、すぐ近くのお目当てのレストランに行くと・・・定休日でした。ガ〜ン
アントワープは見どころでノックアウトされましたが、ゲントでは食べる所で蹴られています。(-.-)
グルメ情報少ないゲントで行きたい店はあと1か所、食事がとれないのは承知の上でそこへ向かいます。
だってトイレに行きたいから・・・^^; 

・・・と、やって来たのは Dulle Griet (デュル・グリート)

お店の前ポインタしてね名物看板
雰囲気とっても良い 年季入ってます お勧めしてもらったAugustijn

入ったら酔っ払い風おっさんばかりでちょっと怯んだけれど、今更出るわけにもいかず窓際の席へ。
すぐにオーダーを取りに来たけれどまったくもってチンプンカンプンなので、
「ゲントの地ビールが飲みたい」と言ったら勧めてくれたのが Augustijin 、これでアウグスティンと読みます。
ちなみにベルギーでは、ビールを頼むとその銘柄のグラスに注いでくれるのでわかりやすいですね。

13世紀末、ゲント修道院のアウグスティン会修道士が醸造していた物を、
20世紀に入り、修道院近くのヴァン・スティーンベルグ醸造所が受け継いで醸造しているビールです。
ビールらしいビールが好きな私にはちょっと軽いかな・・・

食事はとれなくても本場だからフリッツ位あるだろうと高を括っていたのですが、ビール以外何にもない店です。
普段だったらこういう店大好きなんですが、超ハラヘリマクリの今、早く出て次の店に行きたい・・・
あっ、こんなアンティークな飲み屋ですがトイレはきれいでした。


デュル・グリートのすぐ前は、かつて職人たちの集会所として使われた金曜広場です。

ファン・アルテフェルデ像 素敵♪

中央に建っている銅像は、英仏百年戦争でフランドル諸都市の指導者となってフランス軍と戦ったファン・アルテフェルデ、
 1345年に暴徒によって暗殺されました。
金曜広場のすぐ東側には聖ヤコブ教会があるし、北側に続く通りの建物も素敵で歩きたかったのですが、
腹が減っては戦はできぬ・・・とやって来たのはバリスタ。
オーガニックのパンや野菜を使い、サンドイッチやスープなどヘルシーフードで人気のお店です。

運河沿いの席ゲット♪ パンは3種
カプレーゼ サラダ マリネしたドライトマトとズッキーニ

ここはカウンターでオーダーして支払い、自分でテーブルに運ぶ形式なんですが、
私がオーダーしたタパスボードはちょっと手がかかるので、出来上がると席まで運んでくれます。
これにグラスの赤ワインを1杯つけました。グラスというかコップでしたが・・・
サラダの下に隠れていたオレンジ色のペースト状ドレッシングが超美味♪味は濃くないのに濃厚でうまうま。
サラダだけでなく、ディップとしてパンに塗ってもうま〜♪という事で完食です!
スタイリッシュなスタッフがキビキビ&感じも良く、お手頃だしスピーディだし良い感じのお店でした。


お腹も落ち着いたので次は・・・小便小僧がゲントにもいるというので探してみましょ。
1689年に設置されたオールド・フィッシュマーケット( レイエ川を挟んだ対岸は大肉市場)のインフォメーションへ。
すぐ近くの通り名を教えてもらい向かうのですが見つからない・・・
聞くこと数人、みんなそれぞれ違う方向を指差したり、ここからは遠いよなんて言う人も・・・
建物から出てきた(という事はジモティよね)30歳前後位の女性に聞くも知らないって。
でも道行く人に聞いては通訳してくれるのですが、やはりあっちだ、こっちだ・・・と説が散々。

ちょっとリアル・・・ポインタしてね

諦めかかった頃ダメ押しで聞いた中年の女性が「ここよ!」と指差したビルの庇におりました!
ここの前は何度も歩いたんだけどな〜全く気が付きませんでした。


すぐ近くの1180年建造のフランドル伯居城(Gravensteen)、
見る予定だったのですが、閉館時間が迫っているし、小雨も落ちてきたので一旦お宿に戻りましょう。
ホテル隣のSPARで、ビール、スモークサーモン、チョコ、ポテチなどお買い上げ〜♪
買った物や不要な物を部屋に置き、傘を持ってすぐに出かけます。


向かうは聖エリザベート・ベギン会修道院 ( Oud-Begijnhof Sint-Elisabeth )

ポインタしてね ポインタしてね

創設は13世紀ですが、偶像信仰否定で大部分が破壊されてしまい、
16〜17世紀にかけて再建された、切妻屋根の小住宅(メゾネット)で構成された町並みは、清楚で静寂でした。

大ベギン会修道院、小ベギン会修道院、聖エリザベートベギン会修道院、ゲントには3つのベギン会修道院があります。
世界遺産に登録されているのは、大ベギン会(シント=アマンズベルフ修道院)と小ベギン会の2か所のみでした。
大ベギン会も小ベギン会も見学の予定はしていたのですが、雨が降ってきたり、時間的に押せ押せだったので、
ひとつだけでも・・・と向かったのが聖エリザベート、よりによって世界遺産ではないベギン会修道院を選んでしまったのです。
3箇所全て世界遺産だと思い込んでいた私がその事実を知ったのは帰国後、勉強不足な自分バカバカ!です。


まだ上記の事を気づいていなかったので、今日のミッションはそこそこ完了できた・・・と満足し、
急にお腹が空いてきて、でも外食するほどでもないし・・・そうだ!ベルギーフリッツがちょうど良いかも〜と、
昼間、大肉市場で見た行列店(屋台?)へ。

そこそこ並ぶ屋台風店 オーダーが入り二度揚げ中 ソースはアンダルース 歩きながら熱々を♪

フライヤーの前には大量の揚げたフリッツがおいてあります。
作り置き?と一瞬怯んだけれど、オーダーが入るとこれを二度揚げするんですね。
外カリッ、中ホックホクなフリッツにソースをかけるのがベルギー風。
フレーバーは多々あるのでお勧めを聞いたら間髪おかずアンダルースとの事、ではそれでお願いします。
フリッツが2ユーロ、ソースは0.50ユーロ。日本のファーストフードのポテトと比べると高い!でもボリュームが!!
私としては半量(1/3でもいい)&半額だとうれしいのですが・・・

お宿に戻り入浴。シャワーカーテンがないので緊張しちゃいました。
お風呂上りはビール、ビール大国なので旅行中いろんなビールにトライするつもり、今夜は定番の2種です。

シメイのゴールド↑ポインタしてね ←シメイとドゥベル→ ゴールデンエールです

残り物フリッツとスモークサーモン パプリカ味と塩味のチップス 大きな板チョコ

夕飯はビール2本+スモークサーモンと残り物のフリッツ、そしてポテチとチョコも♪
食べきりサイズのこのポテチ、堅焼きで美味でございました。
そして板チョコ、お手頃なのに結構なボリューム、さすがはチョコ大国ベルギーです。
結局フリッツは半分捨てました。量も多いけれど飽きちゃうんですよねぇ・・・それに冷めると美味しくなくなる・・・

荷物の整理を済ませ、ここもサクサク繋がるのでネットをちょこっと・・・そしておやすみなさい♪



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