GENT → BRUGGE | 2015年03月. | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ベルギー&買うだけパリ4日目 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2度ほど目が覚めたけれど良く眠れ、爽やかに5時起床。 7時スタートの朝食だけどまだみたい・・・10分ほどしたら人の声がしたので、では私も。 男性2人組の先客に「Good Morning♪」とご挨拶し、窓から中庭が見える席へ。
高い天井、重厚な調度品、鎧なんかもあったりする由緒ある食堂でいただきます。 シルバープレートには生ハム・ハム・サラミ、チーズボードにはブリーとコンテ、 ヨーグルト、シリアル、ジュース、種類豊富なパンなどなど、素敵な器に素敵に盛りつけられていました。 美味しかったのは生ハム、コンテチーズ、チョコレートたっぷりのデニッシュ、 メロン、リンゴ、オレンジ、葡萄、キウイ、ピンクグレープフルーツ等全て生の果物で作ったポンチなど♪ ホットディッシュはなく、切ったり並べたり・・・といった一見簡素な朝食ですが、 ハムやチーズ、パンもフルーツも、ジャムや蜂蜜やジュースも、全てのグレードが素晴らしかったです。 列車時間の関係でほぼ一番乗りだったのですが、 食べている最中、どんどんトレーが増えていったので、もしかしたらこれからホットディッシュが出るのかもしれませんが、 私は上右写真の朝食で充分満足できました。 昨日の内にタクシーの予約を頼んでおいたので、 重い荷物のみレセプション脇に下しておき、電話で呼ばれるまで部屋で待機できたのが良かったです。 予約時間ピッタリに電話が鳴り下へ。ダンディーな運転手さんが中まで荷物を取りに来てくれました。 あまりにスムーズに駅に着いたので、予定の1本前の電車があと10分で出る!ダメ元でトライ!! よりによって一番奥のホームだったので、コンコースをスーツケースころがしながら走る! 一旦外に出、左に回るとある長いエスカレーターで上へ。身軽な人は走って上っているけれど私はじっと待つ・・・ ホームに上がると、ちょうど待っていた人が乗り込み始めた所で、 私がステップに足をかけた時ブザーが鳴り、上り切ったらドアが閉まった・・・あ〜間に合って良かった〜♪
記録をつけていたら向かいの女性(70歳位?)が「ブルージュに行くの?」と。 「そう」とほほ笑むと、「ブルージュよ」って・・・列車がホームに入りかけていました。たった23分だものね。 その女性も、通路向こうの席の30歳台くらいの男性もここで降りるようです。 その男性は「もう少し先にエレベーターがあるから・・・」と誘導してくれ、 タクシー乗り場、明日の切符を買う窓口など案内してくれると爽やかに去っていきました。ほっこり♪ Bruggeは、オランダ語でブルッヘ、フランス語はブリュージュ、英語はブルージュと発音します。 ベルギーではブルッヘと呼ばれる事が多かったですが、この旅行記はブルージュで進めていきたいと思います。 ベルギー北西部ウェスト=フランデレン州の州都で、その芸術的な景観は「屋根のない美術館」と評されています。 Bruggeとは「橋」と言う意味、縦横に張り巡らされた運河に架かる沢山の美しい橋が地名の由来です。 ブリュッセルの北西100kmにある人口12万人ほどのブルージュは、 9世紀頃建設され、13世紀にはハンザ同盟の町となり、15km北の北海に通じる運河の港町として貿易で栄えました。 15世紀以後は運河に土砂が堆積し港の役割を果たせず衰退、 当時のまま時間が止まったかのような町並みは現在に至り、世界中の観光客を楽しませています。 さて窓口で明日の切符を購入し、1台停まっていたタクシー乗り場へ。 運転手のお兄ちゃんに、ホテル名言っても住所言っても鐘楼のすぐそばの通り名を言っても、首を傾げてる・・・ ナビに住所入れても「そんなホテルない」って・・・じゃあ電話番号を・・・と入力したら出てきたそう。 番地が間違っていたようですが、ホテル名と通り名ですぐわかってもいいと思うのですが・・・ 小さな街だし、世界的に有名な観光名所のすぐそばだし、駅にいるタクシードライバーなのに・・・ で、この兄ちゃん、「10ユーロねっ!」ですと。 「もっと安いのは承知だけど7ユーロだね」ってわざと言ってやったら、 「スタート自体が7ユーロだよ〜」とメーターを見せてくれた。だったら騙すような事言うな・・・
走る車内でこの兄ちゃん、日本語で「イチ・ニ」と言うので、私が「サン・シ・ゴ」と続けて教えたの。 「タクシー7ユーロ、チップ3ユーロでどう?」って。大したヤロウだ・・・と大笑いしちゃいました。 降りる時10ユーロ札を見せると、ちゃんと3ユーロのおつりを出したので、受け取ってから札を渡しました。 騙される方が悪いのは、日本以外(最近は日本も?)の海外では日常茶飯事・・・と肝に銘じましょ。 さてホテルに着きました。細い路地の向こうは鐘楼の壁、その先にはマルクト広場も見える好立地。 まだ10時前だったのですが部屋をいただけました。ラッキー♪ 雑多で狭いフロント回り、非常ドアの裏側にあるわかりにくいエレベータは荷物運搬用?レベルだし、 部屋への通路は狭い上うねうね&デコボコ、古めかしいカーペット敷きなのでキャスターが転がりにくい・・・ 旧市街の由緒ある建物なので仕方ないし、対価相応・・・と期待もせずアンティークなキーで無機質なドアを開けると・・・ きゃ〜素敵♪なんて素敵なんでしょう♪ 漆喰と太い木の梁、ギルド?の最上階だからなのか高い天井は尖がっており、天窓から鐘楼が見えます♪
広いバスルームはスタイリッシュで機能的、物を置くスペースも多々、とっても使いやすい♪
部屋の窓からの眺めです、素敵でしょ♪
古めかしいどっしりとしたデスク&チェア、ソファーもテーブルもアンティークで重厚!しかも清潔。 スタイリッシュなバスルーム、蛇口やシャワーも凝っており、ピンクの花柄のトイレットペーパーも可愛い♪ 床から1〜2mの位置にあるエアコンが4台もあり、それぞれに微調整できるので快適だし、 コンセントが非常に多いのもびっくり!エアコンや冷蔵庫、フロアライトなどすでに使用中を除き、 ゲストが自由に使えるものだけでもバスルームに4個、ベッドルームに9個もありました。 帰ってくると夜、明日はまた早く出発だし・・・と撮りまくっているとすでに1時間経過・・・そろそろ出かけましょう。 (掃除中で全開の部屋を見る機会があったのですがごく普通だったので、ラッキーにも良い部屋を貰えたようです。) ゲントもブルージュも冷たい小雨・・・傘を持って出たけれど、ほとんどあたらなくなったのでささずに歩けました。 昨日のゲントでの失敗を避けるため、まずは遠い所から攻めようと向かうはベギン修道院へ。 小さな運河が縦横に張り巡りシャッターポイント多しですが、惑わされずにズンズンズン・・・ 中世ブルージュの内港を水門で堰き止めて湖にした、南北200mx東西30mほどの愛の湖公園へ。
恋人たちが憩う場として名付けられ、白鳥が浮かぶ景色が絵になります。 人慣れしているので寄ってくる!寄ってくる! 愛の湖公園の手前を右折し、 運河に架かる小橋を渡り門をくぐると、世間の喧騒から一転、静寂が支配し神聖な空気に包まれます。 ベギン会修道院(Begijnhof)
ベギン会修道院の一日はミサに始まり、日中はレース編みなどの作業をしたり、 あるいはなんと街に出て家事労働や家庭教師などをすることも許され、夜は再び修道院での共同生活に戻るという、 自立して生きていくために働いて収入を得る、また退会して結婚する自由も認められていたといい、 女性が自分の意思で生き方を選択できた、当時としてはだいぶ画期的な考え方だったようです。
木立と花々が美しい豊かな自然の中に白壁が映え、コントラストがとても美しい♪
入口近くの左手にある小さな建物がペギン会修道院博物館です。(入場料2ユーロ)
博物館と言うより、玄関ホール・フランドル風台所・サロン・小回廊・寝室・食堂からなる建物で、 修道女たちの慎ましい生活ぶりを展示しているので実に質素でコンパクトです。 入口であり受付である玄関ホールのみ撮影可、その他の小部屋は全て撮影不可です。 入口で説明書(日本語あり)をお借りできるので充分理解できます。 次は守護聖女エリザベスに捧げられた教会、こちらは自由に入って見学できます。(無料)
装飾は少なく祭壇はシンプルながらバロック様式です。 ボ〜っと眺めていたら次々とシスターが入って来ました。 ほとんど年配の方ばかりなのでひとつひとつの動作が恭しく、なぜか胸が熱くなりました。 花を置いたり、椅子を並べ替えたりしたあと、中央祭壇で讃美歌を謳い始めました。 ひとりのシスターがドーム中央から垂れ下がっている紐を引いて鐘を鳴らしていました。(上右の写真) 色々考えさせられ目頭が熱くなりました・・・ 同じルートじゃつまらないので裏から出て愛の湖公園をぐるっと回って戻りましょう。
本当はこの近くでランチを予定していたのですが定休日 (>_<) お腹すいた・・・ でもいいさ〜♪と、やって来たのは Da Halve Maan (ダ・ハルヴ・マーン)。 450年以上の歴史があるベルギービールの老舗醸造所です。
ブラッセリーなのでお昼も食べられますが、見学できるビール醸造所なのでやっぱり見るのが優先ね。 あと15分で13時発の英語ツアーがあるので、右手のショップでチケットを購入します。(8ユーロ、試飲付)
外観より細かくフロアがあるためアップダウン多し、なので展示ブースがアトラクション的に配置してあったり、 一段一段のステップが足裏の半分程度ゆえ、下りる際後ろ向きで・・・なんて階段(上の写真下段右)もありました。 ビールができるまで・・・だけでなく、素材や器材の歴史、この醸造所の由来など展示も多彩で楽しかった♪ 何より私たちのガイドさん(60歳位?の男性)のウイットに富んだ説明とさりげない心配りなどが秀逸でした。 超寒かったけれど屋上からの眺めも素敵です。
見学後解散。ビアカウンターでチケットを提示すると1グラスいただけます。
見学したおまけの試飲ではなく、一般客と同じようにブラッセリ‐で各自自由にいただけます。 試飲できるのはBrugse Zot (ブルッグス ゾット)の生、この醸造所の看板ビールです。 落ち着いたテーブル席で冷たい出来立て生ビールは最高〜 フレッシュなホップの風味、やわらかな柑橘系の酸味も感じ、旨みと酸味のバランスは良いけれどちょい軽め。 チロチロ揺れる暖炉の炎を眺めながらゆったりいただきました。お店で飲んでいる感じでよかったです。 ちなみにブルッグス・ゾットとは「ブルージュの馬鹿」と言う意味、これにはエピソードが・・・
さて来た道を戻るようにして聖母教会(Onze-lieve-Vrouwkerk)へ。 入場料は3ユーロ、数年間に渡る修復中のため割引になっています。 13世紀から15世紀にかけての建立で、 その後何度も改修されたため様々な建築様式が混在しています。 122mの独特な形の高い塔はブルージュでは最も高く、 レンガ造りの塔としては世界で2番目に高いそうです。
ミケランジェロの彫刻の完成作はイタリア国外では3箇所しかないと言われています。 ルーヴル美術館、エルミタージュ美術館、そしてもうひとつはなんとここブルージュの聖母教会です。 入口から入ると右手奥の祭壇の中央に、高さ128cmのミケランジェロ作の聖母子像があります。 1501年〜1505年頃で、ミケランジェロが26歳〜30歳頃の作品と言われています。
座った聖母の両足の間に、幼児と言うには少し大きくなったキリストが左膝に寄りかかるように立ち、瞑目しています。 伏し目がちの聖母は左膝に寄り添ったキリストとは反対のやや右に顔を向け、 静かに瞑想しているかのように見えました。 なぜこんな所にミケランジェロの作品が・・・ですよね。 ベルギー商人の兄弟がイタリア旅行中に購入し、1514年に聖母教会に寄進されたものです。 その後1994年にフランス、そして1944年にはナチス・ドイツと、二回も略奪の憂き目に遭いましたが、 第二の故郷・ブルージュに戻り、現在に至っているそうです。 救世主大聖堂(Sint-Salvatorskathedraal) 聖母教会のほうから来ると、入り口は遠く、知らずに反対回りしてほぼ一周してしまいました。 現在、大掛かりな修復中ですが無料なので仕方ないですね。 ブルージュ最古の教会で12〜13世紀に建てられたゴシック様式、 19世紀に入ってフランスから独立後に増築されました。
発掘された遺跡はガラスで覆われ、上から覗き見ることができます。全面に色鮮やかな宗教画が描かれています。
後陣のステンドグラスや祭壇も見事ですし、説教壇とパイプオルガンも素晴らしい。 残念ながら聖堂博物館には入れませんでしたが、パイプオルガンの生演奏を聞くことができたので救われました〜(^^) 鐘楼に登る前にマルクト広場と、広場からの鐘楼も見ておきましょう。
ヨーロッパで5指に入る美しい広場と言われており、由緒ある建物やギルドハウスに囲まれた四角い石畳の広場です。 中世の昔日には馬上の試合や宗教行事、さらには死刑執行も行われました。 1488年、広場西の館に幽閉された皇帝マクシミリアンは、腹心の部下たちの処刑を見させられたとされています。 中央にはピーター・ド・コニングとヤン・ブレーデルの像がフランスの方角を睨むように勇ましく建っています。 知性派のピーターと肉体派のヤンは実在した町の二人の英雄で、 1302年にフランス圧政に対して市民が蜂起した「黄金の拍車戦争」の際のリーダー。 しかし一説によると、ブレーデルの貢献には疑問(私欲に走った?)の声もちらほら・・・ さて足腰がギブアップする前に登りましょ・・・ 鐘楼(Belfort)
「自由と権力のシンボル」として13世紀に建設が始まった鐘楼は、15世紀になって完成しました。 現在でも15分毎に美しいカリヨンの音色を響かせる鐘楼は、ブルージュのシンボルとして人々に愛されています。
登り始めてすぐに資料などの展示エリアがあった後は、ずっと狭い螺旋階段が続きます。 上から下りる人がいれば、端に寄らないとすれ違うこともできないほど・・・ 手すりがないので、すれ違ったりする時、中央にある太い綱が役に立ちます。それほど急で狭い螺旋階段です。 366段の螺旋階段を上がると複雑な仕組みの大時計部屋があり、 その少し上には47個の鐘、総重量27tのカリヨン(組鐘)が見られます。見ている時にちょうど素敵な音色が〜♪ そして最後の急な木の階段を上がると・・・
赤茶の屋根瓦が美しい風情溢れるブルージュの旧市街が眼下に広がります。
大きいだけでなく込み入った所にあるので全景がうまく撮れなかったこれら↑、天に向かってひと際目立ちますねぇ。 下りるのはラク・・・でも磨り減った石段なので要注意、こんな所で怪我したらお話になりませんから〜^^; マルクト広場を背に鐘楼の左側を歩いて運河まで行くと、また見どころ多し地区となります。
市庁舎と公文書館の間の細道には両館の渡り廊下なんでしょうか?可愛い装飾が・・・
ブルグ広場 (Burg) フランドル伯の城の跡地だったブルグ広場は、かつての行政の中心地だった所で、 「旧裁判所」、「古文書館」、「市庁舎」、「聖血礼拝堂」などゴシック様式の建物がずらりとそろい踏みです。
外観がキンキラキンの聖血礼拝堂は水曜定休で入れず、 市庁舎はホールには入れたけれど、閉館20分前なので終了の札が。見学中の観光客が見えるのに〜残念です。 ブルージュだけでなく他の地も含め言えることは、1泊だとちょっときついです。 ドアtoドアのパックツアーや、点から点の駆け足旅なら可能かもしれませんが、 町歩きを楽しんだり、気に入った所を長めに・・・とかやっていると1泊じゃとても無理。 2泊なら中日丸々1日あるのでラクなんですが・・・なかなか難しいです。 さてお腹すいた〜とやって来たこちら、開店までまだ20分あります。 付近をウインドウショッピングしつつ開くのを待っていたのですが、開店時間になっても開く気配がないので、 臨時休業?それとも廃業?などなど不安になりつつ、 でもお店の前にいるのもなんなので、近くのコンビニ風スーパーで時間潰して戻ると・・・灯が点いていました〜♪
セットメニューなのにパンも前菜もメインもデザートも美味しかったです。お手頃価格で満足♪&満腹♪ お勧めのPauwel Kwak(ビール)、そしてなみなみ注いでくれたグラスの赤ワインも美味しかったです。 なによりジャワ出身の彼女が同胞アジア人と思ってくれたのか?とても良くしてくれました。
ライトアップされた素敵な夜景を楽しみつつお宿へ。 バスタブにお湯を張って、ゆったりのんびり疲れを癒しました。
ベッドに横になり枕に頭を乗せた状態で目の前にド〜ンと鐘楼が迫ってきます。威圧感すごい・・・ ライトアップすると更に巨大な鐘楼になり、迫ってくるようでちょっと怖い・・・ 窓はカーテンがありますが天窓にはありません。 なんだか見られているようで落ち着かないので、着替えはソファーの方で、そしてベッド回りの電気は全て消しました。 23:30、おやすみなさい♪ |
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