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3日目: カイロ → アスワン → アブシンベル → アスワン


モーニングコール(朝とはいえない時間です(>_<)・・・)は3:30だったのですが、
自分でかけておいた目覚ましで2:40起床。

今日はエジプトでの日曜にあたる金曜日、なので夕べは休みの前日と言う訳で
外はひと晩中音楽とディスクジョッキーの声でうるさかった・・・(>_<)
外の騒音はヒルトンの23階の室内まで聞こえたので、イヤーウィスパーをつけて寝ました。
寝不足が続いていたので、わずか4時間弱でも熟睡できたようで思ったよりスッキリ目覚めました。

バゲッジダウンは3:45、ドアの外にスーツケースを出しておけば運んでくれるのでラクですね。
出発は4:30なので、4:15分に部屋を出るまで記録をつけたりしていたのですが、
部屋を出るまで外のドンチャン騒ぎは続いていました。クレーム上がらないのでしょうか・・・

フロントで朝食用のBOXを受け取り、真っ暗い中空港へ向います。
深夜に近い早朝なのでスイスイ、30分でカイロ空港の第1ターミナルに到着です。
チェックインはすぐできたのですが、ゲートオープンは15分前、結構ギリギリに開けるのですね。
搭乗機へはバスでのアプローチです。

CAI→ASW  MS145 (06:00→07:20)
ASW→ABS MS145 (07:40→08:20)

真っ白な塗装の飛行機で、MSのマークはどこにもないB737−200、
シートは3−3配列でピッチはかなり狭かったです。
20分遅れでスポットを離れ、滑走路ではないのにかなりのスピードで、右へ左へとちょっと怖い・・・

無事離陸すると、ビスケットとプラスティックのカップだけ入ったBOXが配られ、
そのあと「ティ?orコーヒー?」と回ってきます。
コーヒーを貰い、ホテルで受け取ったBOXの朝食を頂く事にしましょう。
BOXの中には5種類ものパンやペストリー、りんご、洋ナシ、ゆで卵、マンゴジュースが入っていました。

単調な砂漠の上を飛んでいるのでウトウトしているともうアスワン、定時到着です。
ここで20人程降りて、同じくらいの別の客が乗り込んできました。
アブシンベルまで行く私達はそのまま乗っていますが、今日の内に再度アスワンに空路で戻るため
私達のバゲッジはここアスワンで今降ろすそうです。
アスワンからアブシンベルはフリーシートになるので、ゆっくりできる通路側へ移動します。
ここから乗り込む人はポツンポツンと空いている席を探して座る事になります。
連れがいる人は大変ですね。

20分遅れてアスワンを離陸です。
私は通路側だったので見えませんでしたが、
右側に座ると到着前にナセル湖やアブシンベル神殿が見えるそうです。

30分程でバスターミナルのようなアブ・シンベル空港に到着しました。
ロビーを出た所にエジプト航空の専用シャトルバスが止まっており、
飛行機の発着に合わせて空港と神殿間をピストン輸送しています。
この空港で降りるほとんどの人がアブ・シンベル神殿に行くので、バスは満席の上猛烈に暑いです。

アブ・シンベル神殿 E£30
アスワンハイダム建設によりナセル湖底に水没する危機にあった神殿を、ユネスコと各国の協力で救済。
神殿を小さなブロックに切断して、移築し、組み立て直すというスウェーデン案が採択された。

3300年前の遺産と現代のハイテク技術の織り成す傑作と言える。

アブ・シンベル神殿の手前のお土産屋のある広場でバスを降り、
お土産屋を通り過ごすと右手に入り口があります。
ここから左手に神殿の後ろ姿を見ながら左に回りこむと、右手に大型客船が接岸しているナセル湖、
左手前に大神殿、左前方奥に小神殿がどど〜んと現れます。
両神殿共にカメラやビデオの持ち込み料も持ち込み制限もありません。
ただフラッシュ撮影は禁止されています。


アブ・シンベル大神殿

別名ラムセス2世大神殿とも呼ばれ、太陽神ラーを祭神としています。
正面には高さ20メートルの4つの巨大なラムセス2世の座像が据えられ、
像の上には、偉大なファラオの名前が刻まれており、日の出を拝むヒヒの列が頭の部分を飾っていました。
ラムセス2世の足元には、王家の人々の小さな像が並んでいます。
左から2体めのラムセス2世の頭部は下に落ちていました。

8本の柱のある大列柱室には、オシリス神の姿をしたラムセス2世の像が刻まれ
星の模様の天井、ファラオの軍隊での勇敢な活躍ぶりが記録されている壁画など見事です。
4本の四角い柱のある小列柱室には、神に供物を捧げるラムセス2世のレリーフが施されており
ホールの突き当たりの至聖所には、ラー・ホラクティ神、プタハ神、アメン神、ラムセス2世の4体が祀られ
10月22日と2月22日の2日だけ、最奥にある至聖所のこの4体の像を太陽の光が照らすそうです。
朝日が東から西へ真直ぐに差し込むため、この神秘的なスペクタクルになると言われています。
そんな時に来てみたいですが、誰しも同じことを考えるらしく、飛行機や入場券が取りにくいそうです。

大神殿の裏側はドーム状になっており、大神殿の右側からE£30で入場する事ができます。
外観は岩山のようですが、内側はガランドウで実に人工的なのがわかります。
ドームは、当初見なければ良かったと思ったのですが、
世界遺産の創設のきっかけとなった1964年から1968年にかけての一連の救済移築の結果や、
世界遺産の象徴的な遺跡であり続ける現実を、この目で確認できて今は良かった思っています。


アブ・シンベル小神殿

別名ネフェルタリ神殿とも呼ばれ、愛と美の女神ハトホルを祭神としています。
ちなみにハトホル女神は、愛の女神・ローマ神殿のビーナスと同じとのこと。
ラムセス2世最愛の王妃ネフェルタリのために建造されたこの小神殿は、
大神殿の北(右手)50mに、4体のフェラオ像と2体の王妃の像が入口に据えられています。
ホールに入ると、ハトホル女神で飾られた6本の柱があり
ラー・ハラクティ神と アメン・ラー神の前で、敵をこらしめるラムセス2世が描かれた壁画もありました。


時間が足らず名残惜しいのですが、飛行機の時間があるのでバス乗り場へ向います。
10分ほどで来たバスに乗り空港へ。

ABS→ASW  MS150 (10:35→11:15)

フライトNoもシートNoも書かれていないボーディングパスを受け取り搭乗です。
この区間もすべてフリーシートなので早い物順ということになります。
10:50スポットを離れれば、あっという間に飛び立てる空港です。(^.^)
わずか30分のフライトでも、パックのジュースが配られました。

11:30アスワンに到着。バスでターミナルビルに入り、
今朝往路でおろしたバゲッジがターンテーブルに流されるので、それをピックアップし、
迎えに来ているバスで(お客は9人なのになんと大型!)アスワンハイダムに向います。


アスワン・ハイ・ダム
ナイル川の氾濫防止と灌漑用水の確保が目的で、工期11年をかけ建設されたダムで、
高さ111m、全長3,800m、水門180門、12基の水力発電装置が210万kwの電力を供給できる。
巨大な岩石や土砂を積み上げて建設するロックフィル型式のダムである


ダムのゲートを入るとビデオ撮影は禁止されています。
教科書で習った事のあるアスワン・ハイ・ダムは期待したほど壮大ではなかったのですが、
たまたま放水しているところを見ることができました。
見学後、ゲートを出たところのアスワン砂漠で車を止めてくれました。
この砂漠の粒子はとても細かいとの事、私はビニール袋に結構いっぱいの砂を持ち帰りました。


アスワン市内のホテル内レストランで昼食です。
お気に入りのエイシ(パン)とタヒーナ(ニンニク風味の胡麻ペースト)、
私はこれだけでいいと言うほどお気に入りです。
他に魚の唐揚げ、豆のスープ、オクラのトマト煮、野菜のトマト煮、サラダ、すいか。
ここのお食事は全て熱々で美味しかったです。

食事のあとは切りかけのオベリスクへ向います。

切りかけのオベリスク
アスワン市内から南へ1キロにある古代エジプトの花崗岩の石切り場に
18〜19王朝のもので、重さは約1170トン、高さは41.75メートルを超えるものが未完成のまま残されている。

完成していればエジプトでも最大のものになったと想像されるこのオベリスクは、
製作途中で岩の中にひび割れを見つけたため未完成になったといわれています。
ギザのピラミッドや各地のオベリスクなども、ここから切り出された花崗岩で造られており
完成していれば、カルナック神殿にあるハトシェプスト女王のオベリスクより
12mも高くなっていた計算になります。
石の切り込みに木製のくさびを差し込んで水をかけ、木の膨張力で石を割ったといわれています。
ガイドブックにはオベリスクの上に乗っている写真がありますが、
現在はオベリスクに直接乗ることはできず、周りの岩場から覗き込むような感じでの見学になります。


さてこの旅行で楽しみにしていた本日のお宿、オールドカタラクトへ向います。
アガサクリスティのナイル殺人事件で有名な老舗ホテルです。
ロビーでカルカデ(ハイビスカスティ)のウエルカムドリンクをいただいてから、
重厚なキーを貰ってお部屋へ♪
一番奥のスイートルームの隣なので、他の部屋よりかなり広めです。
調度品もシックでアンティーク、天井は高く、広いベランダからはナイル河も見える♪
(全メンバーのお部屋チェックをしたのですが、見事に全部違っていました。)
3時間ほど自由な時間があるので、ニューカタラクトのテナントを見たり
ナイル川岸を歩いたりしてから、正面のベランダカフェでビールを飲みながらまったりする・・・
痩せこけたすずめがたくさん来るのですが、み〜んな口を開けているのが可愛い♪
暑いのではなく熱いと口を開くらしいです・・・ホント?

部屋に戻り、洗濯をし、バブルバスにして優雅なひと時を過ごしてから
ファルーカに乗ってナイル・セイリングに出かけます。
12歳(もっと幼く見えた)の息子とそのお父さんが船を操ってくれ、
帆に風をはらませながら、ナイルの川面をジグザグにセイリングしていきます。
エレファンティナ島の向こうをぐるっと回って
たわわななつめ椰子や、水草の間で魚を狙っている白鷺などを見ながらの1時間はあっという間。

オールドカタラクト横の船着場に戻ったら、そのままバスで夕食を取りに市内のローカルレストランへ。
コンソメ風スープ、メゼ色々、チキン、ペンネ、フライドポテト、フルーツなど・・・
エジプトっぽくないので、私はひたすらお気に入りのタッヒーナとエイシを食べていました。

食後はこのレストランの横からスークに繋がっているので、なんとも妖しい雰囲気を楽しみます。
偽サフラン(雌しべだけでなく雄しべも入っている)や
香水を入れるきれいなガラス瓶を値切って買ったり・・・楽しかった〜。
このガラスの小瓶、そのあともカイロとかで購入したのですが、ここが一番安かったです。

ホテルに戻り、軽くシャワーを浴び、23:30 おやすみなさいです。
早朝からかなりタイトなスケジュールの1日でした、お疲れ様〜


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