鈴木賢二・鈴木徹作品展示室 如輪房のご案内  
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 如輪房は鈴木賢二が幼いころ遊んだ栃木市の在、平井町に流れる恵光川の橋の下に大きくえぐられた洞、“じょりんぼ”にちなんで名づけられた。
 賢二の妻よしは、賢二作品の保管と展示のために、1983年“賢二作品展示室如輪房”を設けた。その壁面には、賢二作品の代表作『署名』、『男』、『農婦』を益子焼陶板にして貼りこんだ。益子焼陶板制作は現在、環境アーチストとして活躍の藤原郁三氏に依頼したものである。
 
栃木県栃木市富士見町2−4
アクセス 東武線浅草駅より80分
       東武日光・宇都宮線 栃木駅下車
       駅より徒歩6分
お問合せ じょりんぼ
 電話      0282−24−9283 ・ 22-1093

如輪房 玄関
現代中国の代表的版画家李平凡氏による書
藤原郁三氏の益子焼陶板

彫刻作品 手前 賢二作品1950年代 
       後方 徹(賢二長男)初期の作品
鈴木賢二
1930年代制作
レリーフ『女たち』  
     『喜び』
如輪房開館に伴い壁面にはめ込まれた。
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村落へ!
 
 
今、私の住んでゐる街は、一歩出れば直ちに麦畑であり稲田である。麻が荒々しい土の香を上げてゐるし、干瓢が純白に輝いてゐると云ふ処である。農村に依存してゐる極く小さな消極的な街である。
 私が、生まれ故郷であるこの街に帰り住んでから七年になる。
 私は、この街を取り囲んでゐる農村の生活相の中から数限りない素材を受け取り、少しづゝではあるが形象化して来ている。今後に於いても、一層深く、しつこく食ひ下って行き度いと心懸けている。おそらく一生の仕事となるのかもしれない。
 勿論、ムニーやミレーの仕事には遠く及ばぬ事である。併し、私は自分なりにやって行き度いものと思ってゐる。
 写生に出て、夕方、百姓たちは部落に帰るし、私は街に帰って来る。これはとても悲しい事である。
 随って、今日の私の願ひは、一日も早くこの街から村落に移り住みたいと云ふ事である。

                        
      1939年・賢二、33歳。
                                                             第三部会会員推薦にあたり
                                                             寄稿した美術誌『美ノ国』より
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鈴木賢二・鈴木徹 紹介
如輪房は、現在は休館しております。
大変申し訳ございません。
鈴木賢二生誕100年記念出版

鈴木賢二作品集
時代を彫刻む
とき  を  きざむ       
販価 1800円