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日本テレビvsフジテレビ

2002.6.25

 『FIFAワールドカップ™ディスウィーク』という番組をふたつ見た。19日フジテレビ(ベスト8決定後)と23日日本テレビ(ベスト4決定後)だ。

 2週間前に、「日本テレビは、FIFAワールドカップ™の“凄さ”――を理解できていないのだろう」ということを書いたが、どうやらまだ理解できていないらしい(そんなに短期では無理か^_^;)。

 フジテレビのメインキャスターは、明石家さんま・ジョン=カビラ・中井美穂・内田恭子の4人。コメンタリーとしては、ベンゲル・リトバルスキー・都並敏史・清水秀彦・風間八宏といった元サッカー選手たち。出場国の現地レポーターとして、モネール(アルゼンチン/元横浜フリューゲルス)トニー(イングランド)ビビアーネ(ブラジル)ジローラモ(イタリア)。ゲストとして、稲本潤一・大杉漣・馳星周の面々(大杉さんも馳さんも無類のサッカー好き、馳さんは全部で17試合を観戦予定)。
いっぽう日本テレビのメインキャスターは、明石家さんま・福澤朗・柴田倫世の3人。コメンタリーとしては、武田修宏・奥寺康彦。ゲストに、長嶋一茂・松岡修造・ユンソナ・柴田理恵・中山エミリ。

 出演者を見ただけで、日本テレビがワールドカップをバカにしているように思えてきます。

 内容も、フジテレビが試合内容を中心に紹介した上で、ベッカムのスパイクだとかデル=ピエーロのサインだとかを散りばめたのに対して、日本テレビでは(いきなり)ベッカムの生い立ち、続いてブラジルの3R(ラナウド・ロナウジーニョ・リバウド)の凄さ、挙句の果てに珍プレイ。試合ダイジェストも、観戦中の芸能人(いまさら日本を応援する長嶋&松岡)を挟むので、まるでワイドショー(あるいは大会前に盛り上げるための番組)のようだった。

 ヒロイズムに侵されていたようだ。

 

 ヒロイズムといえば、イングランドが合宿を行った兵庫県津名町(淡路島)では、エリクソン監督・ベッカム・オーウェンの銅像を建てる計画が持ち上がっているらしい。これは勘弁してほしいなぁ。“One for All, All for One.”(一人はみんなのために、みんなは一人のために)というのはラグビーでよく耳にするが、サッカーにも当てはまると思う。

 野球の場合、物凄い投手が一人いたら残りは「頭数」でかまわないけれど、サッカーはちょっと違う。スーパースター一人で必ず勝てるというものではないのだ。だから、(ヒーローは確かに生まれるけれども)ヒロイズムは馴染まないと思う。

 選手23人とエリクソン監督のサイン入りモニュメントを除幕したそうだから、それで充分じゃん。

 ダメ^_^;?