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三行書評 第60回

2002.8.5

 五つ星が満点。

赤瀬川原平・藤森照信・南伸坊・林丈二・松田哲夫・路上観察学会
『路上観察華の東海道五十三次』
(文春文庫ISBN4-16-810607-1)
お薦め度 ★★★★★
あらまし 路上観察学会とは《一九八六年、著者である(略)五氏の他に杉浦日向子(江戸風俗研究家)氏らを加えて発足。路上に隠れ潜む、通常は景観・美観とみなされない建物、看板、貼り紙などを採集、博物誌的な視点や見立てによって解読している。》
コメント 首都高の高架に曲乗りしている日本橋の道路元標から、欄干のひび割れに吸殻が挿し込まれている三条大橋まで、よくもまあ見つけるものだ。
横田憲一郎
『教科書から消えた唱歌・童謡』
(産経新聞社ISBN4-594-03470-5)
お薦め度 ★★★★
あらまし 題名どおりといえば題名どおりの本。詞が改変(横田氏にしてみれば改悪)されたものも含めて、現代音楽教科書事情を述べた本。
コメント 北原白秋&山田耕筰コンビによる「この道」とか「からたちの花」が教科書から消えていると聞いてびっくり。いっぽうで、地元が付いているのは強いのだそうだ。たとえば、土井晩翠&滝廉太郎「荒城の月」には、署名運動を全国展開して10万7000名分を集めた大分県竹田市が付いていた。
清水義範
薀蓄紀行銅像めぐり旅』
(祥伝社ISBN4-396-63203-7)
お薦め度 ★★★★★
あらまし 全国各地に建っている銅像をめぐり、《その人物とその街との関わりを、ぶらぶら歩き的にお気楽エッセイにしていこうという》本。伊達政宗と仙台/坂本龍馬と高知/ティムールとサマルカンド/織田信長と岐阜安土/ヘボンと横浜/前田利家と金沢/武田信玄と甲府/平清盛と神戸/太田道灌と東京/西郷隆盛と鹿児島の10篇。
コメント 初っ端が仙台なのだが、僕は仙台に住んでいたことがあるので、巡りかたが手にとるようにわかって面白かった。他の街についてもなかなか深い考察がされているので楽しめると思う。

HDDの換装(20GB→40GB)は完了しました。2日休んでしまいました。この報告については後日また。
【追記】やっと書きました^_^;。