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M-1グランプリ2002

2003.1.2

あけましておめでとうございます

 12月29日、第2回となったM-1グランプリ2002が生放送された(テレビ朝日/18:56〜21:00)。結成10年以内ならばプロ・アマ問わず参加OK、優勝者だけに賞金1000万円が贈られる漫才コンテストだ。
司会は西川きよしと中山エミリ、楽屋レポーターとして山寺宏一および木村祐一、審査員として立川談志・中田カウス・島田洋七・ラサール石井・大竹まこと・松本人志・島田紳助の7名だった。

 勝った負けたの話の前に、番組作りについて一言。
うろ覚えだけれど、昨年は赤坂泰彦が司会で、菊川怜が楽屋レポーターをやっていたような気がする。それと比べると格段に良くなった。赤坂さんはともかく、出演者の漫才を聞いたことがあるとは思えない“お笑い音痴”の菊川怜が、トンチンカンな質問をしていたのと比べると、お笑い番組の構成作家も勤めている木村祐一は、聞きどころがしっかりしていた。
ただし、カメラワークに疑問が残った。ほとんど笑わない審査員を写すのは、緊張感を盛り上げる効果があるかもしれないけれど、演じている藝人の片方だけ写すのはまったく効果がない。というか、逆効果だと思った。全身ショット(しゃべくり漫才ならばバストショット)固定にして欲しかった。テレビ人としては、画面に変化が出せないので、不安になるかもしれないけれど。

 

 審査システムを紹介すると、予選を通じて1756組から絞られた8組+敗者復活1組が4分間のネタを見せ、審査員1人100点満点の合計700点満点で採点し、上位3組が決勝進出。決勝は、別の4分間ネタを見せ、審査員の記名投票で優勝チームが決まる。

 登場したのは、ハリガネロックますだおかだダイノジ・テツandトモフットボールアワー笑い飯おぎやはぎアメリカザリガニスピードワゴンの9組(登場順)。昨年優勝した中川家はゲスト出演だった。

 まる三の一言評――

コンビ名 一言コメント
ハリガネロック 「(コイツ、オカマですよと言われて)「人聞きの悪いこと言うな」と返すのはいただけない。本人たちは毒舌のつもりなのかもしれないが、弱い者いじめと紙一重。でも“ユニゾンツッコミ”は笑える。
ますだおかだ ドリカム西川ネタは新鮮味があった。ああいう毒舌系のネタを聞いた記憶がなかったので。さすがに面白い。
ダイノジ 演者本人が笑ってしまったら、見ているほうは笑えませんよ。
テツandトモ 9組の中では一番知名度があるかもしれない(『笑点』に2度出演経験あり)。でも、どうも僕は好きになれない。良し悪しではなくて好き嫌いの問題ですけど。
フットボールアワー あれぇ? こんなに面白いコンビだったっけ。
笑い飯 2人ともボケというのは凄いけど、“面白い素人”ってとこか。向かって右の人は、もっと声を出すようにしましょう。がんばってね。
おぎやはぎ テンションが低い――それが命取りになった――けれど、僕は好き。
アメリカザリガニ いまいちブレークしないコンビだが、僕は好き。今回その理由が解ったような気がする。中川家と同じで、ツッコミがしゃべりまくるスタイルに新鮮味を感じているようだ。
スピードワゴン ツッコミの演技力(っていう言い方でいいのかな?)が良い。もともとは役者志望だったりして。

 詳細は末尾の表を参照していただきたいが、ますだおかだ・フットボールアワー・笑い飯が決勝に進出し、ますだおかだが優勝した。昨年書いたとおり中川家がいなければ、ますだおかだの優勝は順当と言えよう。だって、第37回(2002年)上方漫才大賞受賞者だものね

どーも僕はツッコミに厳しいようだ。ツッコミが上手い人ってなかなかいないようで、なかには、ツッコミが無闇に元気すぎて笑えなくなっているコンビもいたりする^_^;。

 というわけで、採点結果の詳細。ちなみに決勝では、大竹まことと松本人志のみがフットボールアワーに投票した(笑い飯は0票)。

No. コンビ名 合計 談志 カウス 洋七 石井 大竹 松本 紳助 結成年
1739ハリガネロック545708586818365751995
1754ますだおかだ612809595909270891993
1740ダイノジ534708481787860831994
746テツandトモ539709079827765751998
1726フットボールアワー621709795959185891999
166笑い飯567708884848080862000
1755おぎやはぎ561808285797980761995
1751アメリカザリガニ525708378787860781994
821スピードワゴン535508586868075731998

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