←前回 次回→ ?今月の目次 ジャンル別一覧  ご意見ご感想はこちらから

第5回うんちく王決定戦

2003.3.28

 2月21日深夜の『虎乃門』(テレビ朝日)では、「第5回うんちく王決定戦」が行われた。今回の出場者は、くりぃむしちゅー上田(前回優勝者)・神足裕司こうたり ゆうじ・なぎら健壱・伊集院光の5名。山田五郎は、いとうせいこう・勝俣州和とともに司会者兼審査員席に座った。

 今日は、その詳細をお届けする。

 第1ラウンドは、決められた共通のテーマで4人が薀蓄をかたむける。発言順は挙手によって決まった。

テーマ:“うどん”で30秒
上田晋也 東西でだし汁の味が違うのは有名だが、その境目は「関が原」である。
神足裕司 奈良時代の“コントン”が語源である。硬さの素はグルテンだが、高知のうどんは硬い。ウイグル自治区では1本が3mのものがある。
なぎら健壱 “コントン”→“ウンドン”→“ウドン”と変化したのは有名な話。もともとは団子を汁に入れたものだった。
伊集院光 カップ麺で「赤いきつね」や「緑のたぬき」があるのは有名だが、かつて、「紺そば」という きつねそば、「金の博多ラーメン」などがあり、ミニカップセットのみに「ピンクのわかめラーメン」があった。
テーマ:“宝くじ”で30秒
伊集院光 アメリカには『今週の高額当選者』という番組があるが、再現フィルム撮影の際に購入した宝くじで2000万円に当選したという超幸運者がいる。
なぎら健壱 Numbersに代表されるインスタントくじの嚆矢は科学博(1985年3月〜9月)で発売されたくじである。
神足裕司 もともとは皇帝の遊びであり、1820年のフランスが起源である。
戦後、1等10万円で再開したが、戦前にはうまくいっていなかった。
上田晋也 先進国の中には「他国のくじを持ち込んではならない」という法律があるので、海外へお年玉付年賀ハガキを送るのは法律違反になる場合がある。
テーマ:“富士山”で30秒
上田晋也 初雪は、最高気温を記録した日以降に最初に降った雪のこと。
そのむかし、5合目6合目は行灯を持った者を実際に登らせ、遠くから見て決めた。
伊集院光 肉体派でない人も登った時期があった。それは、山頂にある“ノリピーハウス”でしか売っていないノリピーマン人形(マントが富士山)を買うためだった。
神足裕司 平安末期の歌人・行基は、富士山を詠もうとしたが、「今まで詠んだ作品を積み重ねればこれより高いだろう」と言って詠むのを諦めた。
なぎら健壱 富士山信仰が「富士講」を作り、溶岩を使った富士塚が多く作られた。

 司会者席に座ってお気楽モードだった山田五郎も、「(伊集院光の宝くじに関する薀蓄に関して)最初は車だったし、アメリカではなくてオーストラリアだった」なんていう薀蓄を披露した。

 第1ラウンドを終わっての中間結果――視聴者がiモードを使って投票した結果――は以下の通りで、くりぃむしちゅー上田がリード。

神足裕司
1747
なぎら健壱
4657
伊集院光
8287
上田晋也
9965

 続いて第2ラウンド。1人づつ、20枚のパネル(タクシー・ビン・ラジオ・大奥・おなら・ドンキホーテ・まぐろ・ダイヤモンド・マンガ・静電気・歌舞伎町・インフルエンザ・昭和のギャグ・タンクトップ・貴乃花・木曜日・リアス式海岸・東京大学・虫歯・南極)の中からテーマを選び、選んだテーマについて1分間薀蓄を傾ける。ちなみに、発言の順番は中間結果の下位から行われた。

class="item"
神足裕司:ラジオ 木曜日 タンクトップ
木曜日という名前は陰陽五行説から名づけられたが、ユリウス暦導入の際に間違って付けてしまった。
昭和16年、ラジオで落語を演じるときに、無音を避けるために蕎麦をすする音が登場した。
タンクトップとは水槽のこと。
なぎら健壱:まぐろ マンガ インフルエンザ 昭和のギャグ リアス式海岸 南極
昔、借金で首が回らなくなってしまったことがあり、しょうがないのでマグロ漁船に乗ったところ、リアス式海岸が見えた。南極が近づくにつれて風邪をひいてしまい、あまりにも症状が重いのでインフルエンザかなぁと思ったが「南極には菌が生きられない」と言われた。寝込んでマンガを読んでいたら「シェー」というギャグが載っていた。
伊集院光:おなら 静電気 まぐろ
静電気はコンピュータの大敵。パソコン自作のプロは、風呂上りに素っ裸で組み立てる。
おならを我慢して大腸のレーザー手術を受けるのはやめてください。引火して爆発してしまいます。
“トロチャン”という調味料で赤身がトロに変身する。
上田晋也:貴乃花 ダイヤモンド 東京大学
ハワイのダイヤモンドヘッドでは水晶は採れるがダイヤモンドは採れない。水晶をダイヤモンドだと騙したのが名前の由来。
1991年に『小学1年生』に連載された『若貴物語』では、「この階段暗くて怖いよ」「こんなことを怖がってたらお相撲さんになれないぞ」という理解不可能な会話が載っている。
東京大学の入学難易度を世界レベルで見ると100位外である。世界でもっとも入学が困難なのはマサチューセッツ工科大学である。
上田晋也(延長戦):リアス式海岸
リアス式海岸では魚が良く採れるが、カジキマグロは瞬間的に160kmになり、ランディ=ジョンソンの投球よりも早い。
「竜宮の乙姫の元結の切りはずし」という海草がある。

 なぎらさんのは薀蓄話ではなくて六題噺になってしまっていたので、「南極では菌が生きられない」以外は薀蓄として認められなかった^_^;。

 ここでまた中間結果。相変わらずくりぃむしちゅー上田がリード。

神足裕司
6885
なぎら健壱
10939
伊集院光
15002
上田晋也
15839

 第3ラウンドは、4人が順番に20秒づつテーマに沿った薀蓄を傾けるが、審査員が揃って「うんちくなし」の札を上げたら失格というバトルロワイヤルの様相を呈してきた。発言は中間結果上位から。

テーマ:松井秀喜
上田晋也 王貞治と並ぶホームランバッターであるが、両方と対決したことがあるのは大野豊(元広島カープ)だけである。
なぎら健壱 パソコン誌『ASCII』に「松井の用語」を連載している方は同姓同名である。
伊集院光 ゴジラに対抗して、高橋由伸に“モスラ”というニックネームを長嶋監督が付けたが、まったく定着しなかった。
神足裕司 ゴジラが誕生したのは水爆実験によってだったが、戦後ビキニ環礁で実験されるまで放射能が発生することは知られていなかった。
上田晋也 バットスイングのスピードはイチローのほうが速い。ホーストのローキックとほぼ同じ衝撃力を持っている。
なぎら健壱 千代田区丸ノ内の弁護士さんも同姓同名である。ちなみに登録番号は20335。
伊集院光 中学生のとき、イチロー投手と松井捕手は試合をしたことがある。でも、打席には立たなかった。
神足裕司 (途中で絶句してしまった)→失格
テーマ:川魚
上田晋也 “鮎”という漢字は中国ではナマズのこと。占いに使った魚が日本と中国で異なっていたから。
なぎら健壱 ブラックバスやブルーギルを放流することは、沖縄を除いて禁止されている。罰則もあるので気をつけて。
伊集院光 モンゴルには幻の魚と呼ばれるイトウもいるが、川魚は神様であるという信仰があるので絶対に魚釣りをしないように。
上田晋也 川の臭いで生まれた川に戻ってくると言われているが、一度戻ってきた魚を海に放つと死んでしまう。

 ここで終了。最終結果は以下の通り。

神足裕司
10343
なぎら健壱
14572
伊集院光
27281
上田晋也
29761

 結局、くりぃむしちゅー上田が連覇した。

第4回うんちく王についてはこちら第6回うんちく王についてはこちら

 5週間も経った今頃になってどうしてこれを書いたかというと、本日23:15から1時間、『虎乃門 うんちく王決定戦スペシャル』がテレビ朝日で放送されるからだ(忘れていたとも言う^_^;)。楽しみだなぁ。