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三行書評 第172回

2004.11.1

 五つ星が満点。

津田大介
『ググる』
(毎日コミュニケーションズISBN4-8399-1492-3)
お薦め度 ★★★★★
あらまし Googleの仕組みがどうとかいう話は無しにして、検索の際の単語の選び方やオプションの指定の仕方のヒントを紹介した本。
コメント 「このオプションを設定すると……」という説明ではなくて、「ポルシェの壁紙データだけを探す」などと目的が目次になっているのが便利。
黒川伊保子
『怪獣の名はなぜガギグゲゴなのか』
(新潮新書ISBN4-10-610078-9)
お薦め度 ★★★★
あらまし 著者は、《物理学、人工知能、脳科学、言語学》によって、《ことばの音のサブリミナル効果(潜在意識に働きかける効果)》に関して《コンピュータによる自動分析が可能であること。その分析結果が一目瞭然の結果となって、会議のテーブルに乗せられること。そして、多くの人が、その分析結果を自分の感性に置き換えて吟味できること。》――を目標としている。
コメント ときたま論理が飛躍する(=説得力に欠ける)ところがあって、そこにトンデモ本のほのかな香りがするけれども、もしかするとこれはきちんとした科学――予測ができる理論体系――に発展するかもしれないゾと思った。
まる三からの注意:《S音は、舌の上を滑らした息を歯に当てて、歯で擦るようにして出す音だ。》なんて読むと、確かめるために知らず知らずのうちに「スッ」なんて言ってることがあります。電車の中などで読むと変な目で見られるかもしれませんので気をつけてください。
と学会
『トンデモ本の世界T』
(太田出版ISBN4-87233-849-9)
お薦め度 ★★★★
あらまし トンデモ本を斬るシリーズの最新作。
コメント トンデモ世界研究本(つまりは類書)も紹介しているのが新機軸(かな?)。相変わらず笑えます。