募集要項を読む前に知っておいてほしいこと | |||||||||||||||||||||
1.多くの患者さんを診るのか、治療技術を高めるのか | |||||||||||||||||||||
これから、歯科医師として、医院を経営して、自分の収入を伸ばしていくためには、大きく分けると、2つしかないと私は思っています。 1.保険の範囲内で、体力の限り、多くの患者さんを診ることで、収入を上げる 2.可能な限り、技術を向上させ、多くの患者さんを診るのではなく、数は少なくても、高い技術に高い費用をいただくことで、収入を上げる 私は、どちらかというと、2の技術向上により、医院を伸ばしていくことがこれからは欠かせないのではないかと思っています。もちろん、多くの患者さんを診て、医院を伸ばしていくことを否定するわけではないのですが、私はそんなに器用に、割り切って、診療を行うことができないので、技術向上を選びました。 今から、10年前は、今ほど、歯科医院を経営することが厳しくなるとは皆、思ってなかったように思います。それと同じように、今から10年後は、私たちが今、考えているよりも、恐らく、厳しくなっているのだと思います。その時、保険制度は大きく崩れ、補綴は保険から外れている可能性が高いのではないかと思っています。 その時、自分の治療技術が磨かれていなければ、それだけの収入を得ることが難しく、自分の治療技術を安売りしなければいけないときが来るのかもしれません。これから、開業を迎える皆さんには、できれば、今から、自分の治療技術の研鑽に努めてほしいと私は考えています。 |
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2.治療の精度 | |||||||||||||||||||||
治療技術向上のためには、スポーツや武道と同じように、基礎・基本の精度が重要だと考えています。もちろん、限界がありますが、できる範囲で完璧を目指したい、そう思っています。衛生士がスケーリングやるにしても、精度があります。レントゲン一つ撮るにしても、精度があります。全てにおいて、基礎・基本の精度を徹底的に上げないといけません。 今の若いドクターはそんな「いかに精度を高めるか」ということには興味がないのかもしれません。 「そこそこ頑張って、たくさんの患者さんを診て、そこそこお金があればいい。更に、勤務先の近くに遊ぶところがあればいい」 このような考えでは、いずれ、大きな苦難にぶつかると私は思います。 問題はきちんと自分の基準を持つことだと思います。 「自分がこれからどんな歯科医師になりたいのか」 「自分の治療技術をどれくらいまで伸ばして行きたいのか」 「自分にとって、『良い治療』とはどんな治療なのか」 「自分が開業するときに、どんな歯科医院にしたいのか」 これらが明確になっている必要があると思います。これらを開業前に明確にできれば、皆さんが、開業医として成功することは間違いないと思います。 しかし、そのような基準で自分の勤務先を決めるドクターは驚くほど、少ないようです。実際には、先輩からの紹介とか、勤務条件が良いからとか、そのような理由で勤めても、「自分の未来のために仕事をする」のではなく、単に「自分の楽しみのために仕事をする」ということになってしまいます。 皆さんが、勤務先を決める基準に「どれだけ治療技術を高められるか」を入れるのであれば、当院を選択肢の一つに加えてみてください。まだまだ、修行中ですが、お役に立てるところもあると思っています。 |
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3.自分が開業してみて、気付いたこと | |||||||||||||||||||||
実は、私は大学を卒業して、そのまま9年間、口腔外科に残っていました。そこで思っていたのは、「大学の治療が最高で、開業医っていうのは、皆、保険の範囲で同じような治療をしているんだろう」ということでした。ですので、大学を辞めて、他の医院で勤めることなく、いきなり開業してしまいました。今、考えると、きちんとしたところで、勤めてから開業したら、あのときに、「どんなところで勤めれば良いのか」という基準が自分にあれば良かったのになあと思います。 実際に、開業して分かったのは、同じ開業医でも、治療技術には本当に大きな開きがあるということです。本当に凄い差があります。私も開業してから、「今の自分の治療技術では全然話にならない」ということが分かって、急いで勉強を始めました。色々な研修会について研究して、先生の人柄などで藤本研修会の藤本先生に学ぶ決意をしました。 そこで教わることは、自分では考えたこともないようなことばかりでした。上を見たらキリがありませんが、下を見ても、キリがありません。しかし、それでも、最近では、最高のレベルっていうのはどんなものなのかが見えてきました。 ブリッジ1つ作るのでも、全然違うのです。それは技工所でも同じです。私が妻のブリッジを作るときに、納得行くものを作るために、3つの技工所に出しました。A技工所はマージンの精度はまあまあですが、形態と色が悪かった。B技工所はセラミストと名乗ってるだけあって、形態と色は良いのですが、マージンがダメでした。最後のC技工所はは最高でした。C技工所では、医院で採得した印象が下手だと「これでは作れません」と戻され、10回位取り直しすることになった医院もあるほど、精度にこだわっているのです。その分、料金も普通の倍以上します。しかし、全てが全然違う、咬合も全然違います。 なぜ、そのような結果の違いが出るのかといえば、それは誤差の差なのです。歯科の場合、一つ一つの作業に誤差が出ます。印象を取った時の誤差から始まって、全ての工程で誤差が出ます。つまり、その一つ一つの誤差をいかに最小限にするかが精度だと思うのです。 |
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4.医院を見るときの基準 |
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皆さんが「自分の治療技術を上げるための勤務先」を選びたいと思ったときには、勤める前に、必ず、医院見学をされることをオススメします。その時に、見る基準を持つことをオススメします。その1つの基準として、私の医院でやっていることをお伝えします。 こだわりの一部・・・ ⇒ラバーダムをかけて、治療している ラバーダムをかけるのは根管治療の基本です。そうでなければ、口腔内の細菌が、入ってしまい、どんなに治療をしても、効果のないものになってしまうことは明らかです。しかし、多くの大学病院でも、歯内療法の専門医以外のドクターはラバーダムをかけてないことが多いので、かけないことが当たり前になってますが、かけるのが当たり前だと思います。 ⇒パノラマのフィルムをドクターがセットしている レントゲンにしても、きちんと診断に耐えられるものでなければいけません。そのために、レントゲンのフィルムをセットするのは重要な仕事だと私は考えています。そのために、当院では、パノラマフィルムのセットや現像はドクターが行います。また、現像液のチェックのために、毎朝、レントゲンの試し撮りをしています。 ⇒咬合採得をするのに、チェックシートがあって、記録している 咬合採得の場合でも、どこに当ってるのかしっかりチェックして、完成させた方が明らかに精度の高いものができるのです。 ⇒自費の場合は対合歯も寒天印象してる 自費治療の場合は、咬合の精度を上げるために、対合歯であっても、寒天印象をして、精度を高めています。自費治療の補綴物はもちろん、全てシリコン印象材を使用して印象採得をしています。 ⇒保険の治療でも、咬合器にセットしている これは当たり前だと思います。技工室に行って、咬合器が全く置いてないか、たくさんの咬合器が並んでいるかで、その医院の精度がわかります。当院では、保険治療であっても、きっちり咬合器にセットして、補綴物を製作しています。当たり前だと思いますが。さらに必要な場合は、フェイスボートランスファーにて咬合器付着を行います。 ⇒保険でも、蝋着(ろうちゃく)インデックスをしている 大きなブリッジになると、1つの模型で作ると、ガタつきが出る可能性が高くなります。それを口の中でズレのないようにして、レジンで接着したり、あるいは石膏インデックスを取ってから、技工所に戻して、完成させています。そうすると、完成までに1回、多く来院していただかなければなりません。収入は同じですが、それだけ手間をかけることで、精度を高めています。 |
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5.こんなドクターに来てほしい |
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北島康介は14歳の時から、眼つきが鋭かったといいます。当院に来てほしいドクターはボーッとしていて、何にも考えていない人ではなく、ギラギラとした眼つきで貪欲にどんなことでも吸収してやろうという意欲のある人です。 最近はボーッとしているドクターが増えているように感じます。そうすると、ギラギラしてるドクターはどんなにドクターが増えても困らないのではないでしょうか。今は技術がそこそこでも構いません。眼つきが鋭くて、ギラギラしていて、貪欲に全てを吸収したいという意欲のある方、また、今まで申し上げたような私の考えと同じ方向性を持つ方をお待ちしています。 |
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6.当院で勤めたドクターの感想文 |
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自分を伸ばせる医院を探している先生へ 早乙女歯科医院で勤務医をしている吉浜と申します。開業を折りに退職することになりました。後続となる先生に私が早乙女歯科医院で感じたことを記したいと思います。 大学卒業後、神奈川県の開業医の元で勤務医をしておりました。しかし、この当時は「ただ何となく治療していた」という感じでした。しかし、私も結婚し、「もっとちゃんとした治療がしたい」と明確に意識するようになりました。すると、今まで当たり前に思っていた環境に疑問を感じるようになって来ました。しかし、その疑問に答えてくれるものもなく、「何を目標にしたらいいのか?もっと身近に色んなものを見てみたい」ということで、他の勤務先を探し始めました。色んな方に、お話しを聞いていく中で、この早乙女歯科医院のことを聞きました。噂では「勉強になるから。スゴイ良いですよ」という話でした。「補綴も外科もとにかくスゴイから、行ってみな」と言った人もいました。そんなスゴイ話しを聞いたので、見学に行ってみました。早乙女歯科医院で実際の模型を見たり、診療内容を聞いたりすると、それは想像できる範囲をはるかに超えていることに驚きました。確かに、びびる部分もあったのですが、私の心は既に決まっていました。「栃木県内で数年後に開業をする」という条件で就職をお願いしましたが、こころよく承諾していただき、平成12年より4年間過ごしました。 医院のまわりはのどかです。そんな周りの環境とは対照的に、医院の中では、自分にとっては戦場でした。何よりも、院長の診療に対する気合にはびびりました。この医院では、これまでよりもずっと高い水準が要求されるので、自分の知識のなさ、自分の人間的な弱さと向き合わざるを得ませんでした。自分でも、何とか、それを補おうと以前よりずっと勉強するようになりました。本を読んだり、セミナーに参加したり努力を重ねる中で、夏場の雷の多さと冬の寒さにもだんだんと慣れていきました。 患者様の傾向としては、土地柄もあるのか、おおらかな方が多いです。また医院のカラーを認識されている方がほとんどで、無理強いな治療を望まれる方は少ないです。遠方より来院される患者様もたくさんおり、スタッフの一員として嬉しく思います。 私は保険診療中心で、一日20〜25人くらいの患者様を診るのですが、勤務医としてもっと人数を診なくてはと思います。しかし治療のステップが多く、なかなか人数はこなせません。根管治療にしても隔壁の形成をしてラバーダムをかけ、テンポラリークラウンを調整して、となるとかなりの時間と材料がかかってしまいます。単純に材料費のことだけを考えても保険診療でこのような治療をすると院長に睨まれる、というのがおおかたの先生の考えることではないでしょうか。しかし医院の方針として「良い治療」を目指しておりますのでそのような心配は無用です。勤務医としてこの環境はあまりないと思います。 このような治療をしていると自然と目標は高くなっていきます。 朝のミーティング、午前・午後の診療というのが日課です。月に数回、スタッフミーティング、新規・再診の患者様のカンファレンス、勉強会、近隣の小学校でブラッシング指導などがあります。なかなか忙しいですが、日々が単調に感ずることはありませんでした。 スタッフはお互い良く協力しあって仕事にあたっています。昼の休憩時間はにぎやかで楽しいです。医院の雰囲気作り、スタッフの統率をしているのは院長です。すみずみまで目を行き届かせ、的確な指示がでます。行き過ぎではないかと思うことがありますが、院長の真摯な態度を考えますと自分がはずかしくなります。 日々診療にあたっていて、疑問に思うこと、心配なことがらがあります。そういうときには院長に尋ねるのですが、診療中であってもすぐに応えてくれます。もちろん診療後にも時間を割いて教えてくれます。かならず学問的に裏付けのある回答をしてくれます。ときおり「大体でいいんじゃない」という回答もありますが、その「大体」の幅の狭さに閉口したことがあります。 知識・経験・テクニックと3拍子揃っています。手本はすぐそこにあります。手本が見られますのである意味ラクだと思います。ただそれができるかどうかはかなり努力が必要と思われます。自分を伸ばしたいと考えている先生にはとても良い医院だと思います。 早乙女歯科医院 吉浜 太 |
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【募集要項】 |
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来春リニューアル予定 | |||
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