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 Q,鳥居って何ですか?

A:地図にも神社のマークは鳥居で示されるように、鳥居は神社の象徴となっていますが、一般的には神社の参道の入り口に建つ、一種の門と考えたらいいかと思います。1つの神社に2つ以上の鳥居がある場合は、一番外側にあるものを一の鳥居といい、社殿に近ずくに従って、順に二の鳥居、三の鳥居と呼んでいます。
鳥居の原型についてはいろいろの説があって、いまだに定説は無いのですが、たとえば古代インドには仏塔を囲む垣があって、その垣の門をトラーナと呼んでいました。このトラーナが形や音が鳥居に似ているところからきたという説や、中国の王城や陵墓の前に立てる門、華表が原型であるというような説があります。
鳥居という語源については『通り入る』というのが転化したものといわれています。また、天照大神の岩戸隠れの時、ニワトリを止まり木に止まらせて鳴かせたところから鶏居といい、これが鳥居に変化したともいわれています。


 Q.鳥居にはどんな種類があるんですか?

A:鳥居の構造は、2本の柱を立て、最上部に笠木を置き、その下にあって左右の柱を貫いている貫(ぬき)を合わせて4本の柱から成っています。この単純で純朴な形こそが、原則的な鳥居の形です。
普段何気なく見ている鳥居は、みんな同じように思われがちですが、良く見ると形式的にもたくさんの種類があることがわかります。代表的なものでは神明鳥居・鹿島鳥居・八幡鳥居・明神鳥居・両部鳥居などがありますが山王鳥居・三輪鳥居なども有名です。これらを形状によって大別すると、神明鳥居系と、神明鳥居が装飾的に発展した明神鳥居系の2つになりますが、全国的に最も多く見られるのは後者の明神鳥居系です。
神明鳥居は、地中に2本の柱を立て、笠木及び貫の4本だけで作られていますが、貫が柱の外側に出ていないのが特徴です。この形は最も原初的で素朴な鳥居です。靖国鳥居は神明形の鳥居です。
鹿島鳥居の型になると、貫の両端が柱の外に突き抜けていて、くさびが打ち込まれています。
八幡鳥居は「ころび」といって、2本の柱が八の字のように下部が開いていることと、島木が笠木の下に重なるように加わり、額束がついているのが特徴です。
中世以降に始まり、最も普及しているのが、明神鳥居です。この形のものは柱に台石がつき、笠木には反増(そりまし)のついているのが特徴です。
山王鳥居
の最大の特徴は、笠木の上に破風がついていることです。特徴があるといえば、厳島神社に代表される両部鳥居もそのひとつです。この鳥居は本柱の前後に控柱を添えて貫でつないでいるもので、別名を枠指(わくざし)鳥居ともいわれています。また、大神(おおみわ)神社の三輪鳥居は、左右に更に鳥居を半分つけたような独特の形をしています。
たいへん変わった鳥居としては、明神鳥居を3つ組み合わせた形式の三柱(みはしら)鳥居があります。

神明鳥居
鹿島鳥居
明神鳥居
八幡鳥居
両部鳥居
三輪鳥居
山王鳥居
三柱鳥居
 Q.参道の真ん中を歩いてはいけないって本当ですか?

A:手水舎で身と心の穢れを落とし神前に向かう、その道を参道といいますが、参道の中央は歩かないようにするというのは、神様に対する礼儀です。参道の中央を正中(せいちゅう)といい、神様の道とされているからです。神社の中には参道の所々に鉾立て石とか、たたり石などと名づけられた石を置いてあるのを見かけますが、これは神様が渡る石だといわれています。
ただ、神前で拝礼をする時には、正面に立ってもかまいません。


 Q,手水舎は何のためにあるのですか?

A:古くは参拝にあたって、神前に流れている川で手を洗ったり、口をすすいだりして身を清めたといいます。
この形がそのまま残されているのが伊勢神宮で、ここでは五十鈴川にある手洗場で清めるようになっています。
手を洗ったり、口をすすいだりする川を斎川、あるいは御手洗川といい、その行為をみたらい、あるいはみたらしといいます。
神前に川のない所では、社頭に手水舎を設けて手洗場にしています。
手水の使い方は、まず右手で柄杓を持ち、水を汲んで、その水を左手に注いで清め、次に左手に柄杓を持ち替えて同じように右手を清めます。最後に再び右手に柄杓を持って、左手のたなごころに水を受け、その水で口をすすぐのが順序です。よく
柄杓に直接口をつけている人がいますが、それは間違いです。
 Q.狛犬(こまいぬ)にはどういう意味があるんですか?
 
A:神社の社前に据えられている一対の動物の置物が狛犬であります。神の守護と魔除けのために置かれているといわれています。獅子ともいわれ、その起源は遠くシルクロードを経てエジプトのスフィンクスともいわれています。その異形の姿が日本の犬とは違うことから、外国の犬の意味で、高麗犬(こまいぬ)と呼ばれ、狛犬となりました。
本来獅子と狛犬は違うもので、平安時代には明確に区別されていました。左に置かれた口を開いた方が獅子で、右に置かれ、口を閉じて頭に一角を持つほうが狛犬です。しかし時代が下るにしたがって、獅子と狛犬は混同され、神社の社前に置かれた一対は一様に狛犬といわれるようになりました。左の口を開いているものを『阿(あ)』といい、右の口を閉じたものを『吽(うん)』といいます。

 Q.お賽銭にはどんな意味があるんですか?

A:賽銭は、もともと散銭(さんせん)といい、古くは銭の代わりにお米を用いて散米または打撒きなどと称していました。日向風土記の逸文によれば、天孫が高千穂の峰に降臨なされた時に、雲が立ち込めて進むべき道もわかりませんでした。その時、大鉗(おおはし)・小鉗(おはし)の兄弟が『稲を千穂散じ給うならば霧が晴れましょう。』と申し上げたので、その言葉どおりになさると、たちまち雲霧は消え失せ道も開けて、無事に行幸なされることができた、ということであります。この伝説によって、散米は、古代からの風習であったことがわかります。
最近の研究によりますと、古代人の散米は、その呪力によって悪魔を祓い退ける為と、神饌として神に捧げる為、の二つの場合に行われているそうで、お米が貨幣の流通と共に金銭に代えられて、散銭となり、神に参る時に奉る銭の意味から賽銭と書くようになった今日でも、わが心の悪魔を祓う事と神に捧げる事との、二つの意味があると思います。すなわち、米とか銭とかいう貴重品を、何らの代償なしに散ずることは、私欲があっては出来ぬ事ですから、人は賽銭を投げることによって心の霧を祓うのであります。良く敬意の気持ちさえ持てばお賽銭など上げなくても良い、という人がいます。しかし、真に敬意を持つならば、おのずからそれを形の上に現さずにいられぬのが人情で、お賽銭を上げぬような人は、その敬意の気持ちが無い人だと思います。口先ばかりの崇敬よりも、たとえ僅かでもお賽銭を奉る気持ちが尊いのだと思います。


 Q,絵馬とは何ですか?

A:絵馬というのは、もともと、神社に祈願または感謝の気持ちを表す為に奉納する、馬の絵を書いた額のことです。
昔の絵馬は額の形が基本ですが、現在の絵馬は簡略化されて、ほとんどが小型になり、板の上の部分を山形にしたものに、それぞれの願い事や絵を描いて奉納しています。
古代には、神馬といって生きた馬を奉納していました。例えば晴天を祈願するときは白い馬を、雨乞いをするときは黒い馬を神社に奉納していたようです。しかし、さすがに奉納するほうも、される神社側も管理に手間がかかるところから、木馬や紙の馬が奉納されるようになり、それが後に絵馬になったのです。
絵馬は馬の絵が描いてあるのが本来ですが、神社によって祀られている神様の使いとされる動物などを書いた絵馬もあり、たとえば稲荷神社はキツネ、天神様はウシ、弁天様はヘビ、そして鷲宮神社のニワトリなどです。


 Q.おみくじを木に結ぶのはなぜですか?

A:おみくじには、さまざまなことが書いてあり、その順位というか、大吉・・中吉・小吉・凶などがありますが、いずれも取りようによって、その人の人生に大切な教えとなり、方向を与えられるものです。吉であっても気をつけよ、凶であっても用心して勇気を以て誠実に事に当たれば、必ず御加護があるということを示してくれます。
おみくじを境内の樹木に結び付けて帰るのは、その吉凶による御加護を神に託す心情でしょう。万葉集には『草を結ぶ』『木の枝を結ぶ』ことが、思いを結び、思いを託す事として詠まれた歌が散見します。おみくじを結ぶ心情も、これと同様のことだと思います。


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