今年の酉の市 1 ・ 2 ・ 3
お祭りに大切なこと
祭典の2日くらい前まで23日は雨が降る、と天気予報で言われ続けていたので、さすがに今年は雨の中の酉の市になるのかと半ばあきらめていました。80歳になる地元の古老が『鷲宮神社のお祭りは昔から降られたことはねえんだ。俺が知っている限りでも、雨が降ったのは1回あったかどうかだ』というのを聞く度に今年雨が降ったら『神主の行いが悪いんじゃねえかあ』なんていわれるんじゃないかと、不安でいっぱいでした。ところが前日には天気予報が曇りに変わり、当日はなんと晴れ間も見える天気!改めて鷲宮の神様の御神徳の大きさに頭が下がりました。
話は変わりますが、今年の酉の市にインドの方がお参りに来ていました。お祭りが好きで、時間があれば日本各地の有名なお祭りを見てまわっているとのことでした。そのインドの方が鷲宮神社のお祭りを見て『ここのお祭りはすばらしいです。私はこういうお祭りが大好きです。』というので、お世辞でもうれしいなあ、と思っていると『ここには子供たちの笑い顔がたくさんあります。私は子供たちの笑顔や笑い声を聞いていると、とても元気になります。大きいお祭りは、子供たちの笑い声がありません。』というのです。何か、目から鱗が落ちるような気がしました。神主として、長年お祭りに携わってきて一度も考えたことの無いことでした。異国の客人に、あらためてお祭りの本意を教えていただいた一時でした。
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