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◆ダーゴル大佐のお言葉:CD5巻

1.ダーゴル大佐、ウルに道を諭す(25話)

兵「報告します!南南西よりメタトロンのものと思われる艦艇が、バイエルンの戦闘空域に突入しました。現在ホンコン・マハのマンマシーン部隊と交戦中であります。」
ダーゴル「メタトロンが来たのか・・・。」
エヴァリー「アフランシなの?アフランシが来てるの?」
マリーサ「大佐、やはり衛星軌道上からのミサイル攻撃はメタトロンです。地上部隊に対する支援攻撃に違いありません」
ダーゴル「もしそうだとしたら、私はアフランシ・シャアという男を過大評価していたことになる。理想のためならば命を投げ出す男だと思っていたが、このような愚劣な攻撃をするとは・・・」
ホントに大佐はアフランシを買っておいでだったんですね。
エヴァリー「アフランシが何をしたっていうのよ!」
マリーサ「無謀なミサイル攻撃を仕掛けて甦りつつあるヨーロッパの自然を破壊したわ」
エヴァリー「嘘よそんなこと!アフランシがするわけないじゃない」
ダーゴル「マハ・ゲイジスのスェームズ艦長に伝達。各艦艇のマンマシーン部隊を発進させろ。上空からのミサイル攻撃に対して迎撃体制を維持しつつメタトロン地上部隊を撃破する!」
頼もしいそのお言葉、兵の志気もすこぶる高まることでしょう
兵「ハッ!」
マリーサ「大佐、マハ・ゲイジスにお移り下さい。ここは危険です」
ダーゴル「いや、私はこのノイシュバンシュタイン城で指揮を執る。」
大佐はお城がお好きなんですね。でも地政学的には・・・
そこへやってきたのはウル・ウリアン!
ウル「ダーゴル・・大佐・・・」
エヴァリー「ウル・・・」
マリーサ「ウリアン少尉、お前を呼んだ覚えはない!下がれ!」
ダーゴル「かまわん。・・ウル、何の用だ?」
ウル「大佐、教えて下さい。オレは・・・オレはどうすればいいのですか?・・・・・・・オレは・・・強い男になりたかった。・・・誰にも負けない強い男に・・・。でも、今のオレは・・・。」
ダーゴル「ウル、お前に役割を与えよう。この私を守れ。私は地球と人類をより良き方向に導く。地球には私という人間が必要なのだ。お前は私を助けてこそ、この世に生きたという意味が見いだせる。」
一見傲慢な響きにも感じられますが、大佐の口から聞くと不思議に受け入れられますね・・・。
ウル「大佐を守る・・・それがオレのこの世に生きた証だというのですか?」
ダーゴル「そうだ。お前は今自分の限界を悟った。その上で尚全力を尽くす。それで道が開けるのだ。」
不肖の部下を見守る大佐、親心にも似たものがありますね
ウル「大佐・・・」
ダーゴル「ナジス大尉、ウルにブロン・テクスターを与え出撃させろ。」
マリーサ「はい。・・・ウル、ダーゴル大佐はお前のことを高く評価されていた。今がその期待に応えるときだ」
ウル「・・・ナジス大尉」
ダーゴル「行け、ウル!自分の運命を自分の手で切り開いてこい!」
ウル「はい!ウル・ウリアン少尉、行って参ります!」
出撃のため、立ち去るウル
エヴァリー「ウル、変わったわ。昔は自信たっぷりで堂々としていたのに・・・。」
ダーゴル「今のウルが本当の姿なのだ。自分の弱さを悟ったとき、人は強くなる可能性を持つ。ウルにとって、アフランシ・シャアとの出会いも無駄ではなかったということになる。ウル、生きて戻ってくるのだぞ」
大佐の強さの秘密もココにあるのでしょうか?となると、大佐の弱さとは・・・

2.ダーゴル大佐、敗北を認める(26話)

マリーサ「大佐!!・・・・・・・・・・マハ・ゲイジスが撃沈されました・・・」
ダーゴル「ウム・・・そうか・・・」
マリーサ「・・・・・・衛星軌道上からのミサイル攻撃始まったようです。」
ダーゴル「ナジス大尉、エヴァリーを連れて城を出ろ。エヴアリーは民間人だ。これ以上戦いに巻き込むのは私の本意ではない。彼女を安全な場所まで連れていってくれ。」
大佐苦渋の決断です。
マリーサ「城を出るのなら、大佐もご一緒に」
ダーゴル「私はここに残る。この城は地球逆移民計画の象徴だ。捨てるわけにはいかない。」
マリーサ「しかし、大佐!」
ダーゴル「わからんのか、マリーサ。お前もここに戻ってくることはない。」
マリーサ「大佐・・・・」
ダーゴル「ノイシュバンシュタイン城・・・バイエルン国王ルートヴィヒ2世の見果てぬ夢か・・・」

3.ダーゴル大佐、アフランシと理想をぶつけ合う(26話)

ダーゴル「アフランシ・シャア、ノイシュバンシュタイン城へようこそ」
アフランシ「ダーゴル大佐・・・エヴァリーを釈放してくれたんだな、礼を言う。」
ダーゴル「当然のことだ。彼女は我々の戦いには関係ない。・・・・・・衛星軌道上からのミサイル攻撃は意外だった。あれはお前がやらせたことなのか?」
アフランシ「やったのはマザーメタトロンだが、僕の指示じゃない。僕たち地球降下部隊はメタトロンの幹部に裏切られたんだ。」
ダーゴル「裏切られた?」
アフランシ「メタトロンの幹部は、シャア・アズナブルの理想を捨てた。地球連邦政府に協力し、今回の作戦を実行したんだ。」
ダーゴル「そうか・・・連邦政府はマハを潰すために宇宙にいるメタトロンを迎え入れた。しかし、反地球連邦のシンボルであるアフランシ・シャアの存在は絶対に認められない。だからメタトロンの幹部はお前を切り捨てるという条件をのみ、連邦側に回った。・・・フフ、老獪な政治家共のやりそうなことだ。」
アフランシ「ダーゴル大佐、貴方は何故クーデターを起こしたんだ。地球逆移民計画は連邦政府の承認を得ていた。事を急ぐ必要など無かったはずだ。」
ダーゴル「そうだ・・・・・・・・私は焦りすぎていたのかもしれん。」
アフランシ「焦っていた?貴方が?」
ダーゴル「地球逆移民計画は遠大な計画だ。まともなやり方をしていては結果を見届けることが出来ない。」
アフランシ「だから急いだというのか?」
ダーゴル「私の理想はやがてマハの後継者に引き継がれるだろう。だが、理想は常にねじ曲げられる。メタトロンの幹部がシャア・アズナブルの理想を捨てて権力の側についたようにな。私は、自分の理想を次の世代の人間に踏みにじられるのを潔しとはしない。だからクーデターを起こし、一気に権力を握ろうとした。」
これが大佐の美学なんでしょうね。確かに「意志」を世代を繋いで共有するのは難しいです
アフランシ「貴方は自分の周りにいる人間を一人も信じていないんだな」
ダーゴル「ハッハッハ・・・メモリークローンを作り出した連中は、どうだったのだろう。彼らも自分たちの理想が正しく伝わるとは思っていなかった。だからこそ、シャア・アズナブルの記憶を永遠に受け継がせるため、メモリークローンを作った。違うかね?」
アフランシ「ダーゴル大佐、貴方は誤解している。僕はシャアの記憶を受け継いだが、アフランシ・シャアとして考え行動してきた。僕のやってきたことはシャアの理想と重なり合う部分もあるだろう。でも、僕はシャアの人形ではない。」
ダーゴル「そうか・・・お前のその態度がメタトロンの裏切りを招いたのだな。メタトロンの幹部はお前に百年前の英雄の姿を求めていたはずだ。しかしお前はアフランシ・シャアとして振る舞い、彼らを失望させた。」
アフランシ「そうかもしれない。でも、僕は僕だ!」
ダーゴル「フッハッハッハッ・・・・強い男だなアフランシ・シャア。お前を見ていると人類の革新を信じてもいいという気になる。だが、やはりニュータイプというのは言葉の遊びにすぎん。人類はまだニュータイプになるほど成熟してはいないのだ。」
アフランシ「ニュータイプがどんなものなのか、僕にはよくわからない。でも、初めて宇宙空間に出て、母なる地球の姿を見て、その呼びかける声に耳を傾けたとき、自分の中で何かが変わった。それがニュータイプとしての目覚めなら、人は宇宙で暮らす能力を身につけられる。そんな気がする。」
ダーゴル「しかしその時人類は地上の楽園を追われる。」
アフランシ「いや、人類が地球に戻る日は必ず来る!必ず・・・」
その時再び襲来するミサイル!
ダーゴル「始まったか・・・宇宙の政治家共は我々が生き残るのを望まないらしい。」
アフランシ「ぼくはこんな所では死ねない。シャアの理想を受け継ぎ、発展させていく。それが僕の役目だ。それを阻む中心に貴方がいるなら、僕は貴方を倒さねばならない。」
ダーゴル「私の野望を阻む者こそここで死ぬのだ。アフランシ・シャア」
大佐の最後の台詞となってしまいました。
アフランシ「ダーゴル!」
交差する銃声、その中で蕩々と流れる「神々の黄昏」

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